セイコー ファイブスポーツ
全アラビア数字 6119-8140
今年も分解記事が少ないまま年末を迎えました。2017年最後の分解記事は大好きなファイブスポーツの6119です。
このムーブメントについてはもう2回も記事にしているのです。やりやすいムーブな上にデザインが好みのモノが多いのです。
https://blogs.yahoo.co.jp/doradoranobinobitata/65668728.html
https://blogs.yahoo.co.jp/doradoranobinobitata/65964307.html
今回はざっと写真を載せるだけです。
セイコー
ファイブスポーツ
70mウォータープルーフ
自動巻き
21石
6振動(21600回/時)
1978年製
諏訪精工舎
トンボ本でも「精悍な顔つき」と表現されるかっこいいビンテージのファイブです。
黒文字盤に全アラビアに赤秒針、エンジンターンドベゼルにジェンダ風Cラインのケース、スポーティだけど、レトロな感じがして、全数字好きのマニアにはたまらないデザインです。
焼けた夜光も素敵ですね。へたすると真っ黒になって汚らしいのですが、このぐらいなら「味がある」といえる状態です。
一応動きますが、入手時、ガラス風防にキズ、そして、時分針が微妙にズレています。
先端がとがっていない針の場合、12時でぴったり刺したつもりでもズレることが多いです。これを最後に点検したのは、私のようなシロウトでしょうか。
わずかですが、使っていれば気になるレベル。
時針が9時ピッタリのとき、分針は0分ではなく55分になってしまいます↓
スクリュバックをあけて、内部を確認。ローターと中枠をはずします。
とくにサビなどなさそうです。
文字盤の下にもリングがあるので、向きを記録しておきます
黒文字盤がかっこいいですね。エクスプローラーのアンティークなんか目じゃないヨ。
ムーブメントを台に設置します。そういえば、カレンダーも全部黒というのもかっこいいよね。Cリングをはずします。
曜車の裏はこうなってます。なんとなく写真を撮ったようです。
カレンダー押さえをはずして、日の裏側です。
リューズを押し込んで早送りするタイプです。
日車とかばね類をはずしたら、表面へ移ります。紛失しやすいバネが無いので、61系はやりやすいです。
マジックレバーのモジュールもこんなにシンプル。
ファイブなので手巻きはありません。輪列と香箱は1枚の受けです。
テンプをはずして、角穴車、コハゼをはずします。
輪列。
香箱を開けてみます。
ゼンマイを出さずにグリスを少しだけ追加。香箱真のみ洗いました。
日の裏側をバラシました。
いつもどおり、洗浄します。
ガラス風防のキズが気になったので、ケースを分解して
樹脂リングを傷つけないように注意します。
このように金属の内側のリングの上に乗ってます。丁寧に拭いて、組み立てのときにシリコングリスを全体にちょっとだけ塗布します。
はじめに、ハンドリューターに接着して、金剛砂で磨き、
バフに酸化セリウムをつけて、水を含んだケースの中で
磨きます。
それなりに時間がかかった記憶があります。。いつやった作業だっけか、、調べたら、去年の夏でした。
ベゼルのエンジンターンドの刻みを5分ごとのインデックスにズレないようにしないといけません。ちょっと緊張しますが、いっきにガシっと。
では、ムーブメントを組み立てます。
こちらが洗浄済みのパーツです。
巻き真まわり
輪列
受けをかぶせて、テンプを組み込めば、
元気に動き出しました。
ちょっと調整して、30秒くらい。まーいいか。
日の裏側をばーっと組んで。
カレンダー、中枠、最後に文字盤です。
時分針がズレないように何度も確認します。9時
12時
6時
オーケーなので、秒針を指して、完成です。
洗浄済みのケースに入れて、マキシンを差し込んだら
最後に自動巻きのモジュールを組み立てて
パッキングを新品でグリスを塗布して
出来上がり!
最初はNATO式ベルトをつけていましたが、最近は以前作ったワニ革を装着しています。
オメガか何かのために作ったやつだったと思うけど、分厚く作りすぎたのです。
ファイブスポーツには似合う厚さです。
いかんせん、斑の向きを間違えたので、失敗作なのです。それから、カン幅19ミリの時計ですが、18ミリのベルトを使ってます。
次回が2017年更新納めの予定です。
今、オーバーホール納めをしています。先日ちょっと写真を載せたファイブです。
今日はこんなところで。
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