今日は、山の日、セイコースポーツマチックファイブ・デラックスの紹介です。
若い仲間の合言葉は、「山」とくれば「ファイブ!」なのです。25石も使った、ハック機能付きのファイブです。ただの若者向けのスポーツモデルとは言えません、デラックスです!
この広告だけを見ると、ファイブのひとつの意味にプッシュ機能があるみたいに受け取ることもできますね。
7619-7010で、広告の物とは文字盤デザインは違いますが、ほぼ同じものでしょう。一番のお気に入りファイブスポーツと完成当時の記念写真↓
スポーツマチック・ファイブ・デラックス
Cal.7619A
25石
18000回/時(5振動)
自動巻
1965年製造
亀戸製
入手時、動くけど、キズも多く、ポンコツな感じの状態でした
みたところ、文字盤は綺麗です。さすが、三回にわたり全数検査されたという「防水」時計ですね。
裏蓋は圧着式のスナップバックです。ファーストダイバーで有名な、イルカマークもくっきりです。パッキンはまだカピカピではありませんでした。
ローターやスペーサーを外して、ムーブメントを取り出します。2時位置の文字盤の突起のおかげでおさまりが良いのです。
どっしりと、グランドやキングに負けないようなかっこいい針です。
針を抜いて文字盤を外します
カレンダーに油がベットリ。これは、全体に油がにじんでそうな予感です。
カレンダー類は洗えないのでロディコでべたつきをできるだけ取り除く程度です。
ツツグルマと曜車がベトーっとひっついていました。
プッシュで早送りができるタイプなので、けっこう複雑に見えます。22日のところにでているピンがそれです。
どのパーツもわりと肉厚です。
デラックスなので、石もちゃんとダイヤフレックス(保油装置)が使われています。外すのはイヤですが。
バネを飛ばさないように気をつけながら、文字盤側をばらしていきます。カレンダーを外したら、とりあえず、表へ行こう、と思ったら、、
お決まりの、カンヌキオサエのパーツの「腕折れ」ですね。たぶん、スポーツマチックなら、ドナーとかNOSパーツがあるだろう、、。しかし、カレンダーまわりのアブラがひどいですね。
表面へ行きます。テンプを外したところ。
自動巻の受けをはずします。マジックレバー周辺ももうボロボロです。
ムーブの基幹部です。この、輪列が縦長の受けになっているのは見覚えがあります。
もとになったのは、手巻ムーブのチャンピオン850・フェアウェイ系です。
角穴車の周りの油もひどい。香箱から出てきたのでしょう。それが文字盤側にもいってるんですな。文字盤がきれいなのは運がよかったです。
輪列です。ポイントは、ツツミ車にかみ合ってる、真鍮色のハックのパーツです。リューズを引き出すと、四番車を横から停止させる仕組みです。
二番車のみ残して、表は終了です。ハック周りにもグリスがベタベタです。ここに狙ってオイリングすることはないだろうから、どっからか来たのか。これだけ汚いと掃除のし甲斐があります。
残りの裏面をやっつけます。
プッシュボタンの辺りがちょっと複雑ですが、組み立ても難しくなさそう。
画面上方の日送車だけ気をつけたいので写真を撮っておきます。
これで、ほぼ完了です。ウーン、日送り車の部分にも緑色に見えるグリスがすごいです。
最後に、香箱を分解してみます。
ウーン、やはりひどい状態なので、ゴシゴシと洗浄しました。
傷だらけの風防だけど、プラなので磨けばなんとかなるでしょう。
ケースのプッシュボタン
よくわからないので、外すのはやめて、このままよく洗いました。
ということで、分解はここまで。
次回、組立編へ続きます。
今日は山の日なので、「山ファイブデラックス」と回転ずしの皿の山とパチリ。
太いドフィーヌ針や、アプライトのファイブバッジ、そして、インデックス周囲のキザミベゼルがデラックスの名に恥じない高級感を醸し出してます!でも気軽に回転ずしで使えるの庶民のファイブらしさも同居してます。
今日は、こんなところで。読んでくれてありがとうございます。ブログ村に登録しています↓応援クリックうれしいです