SEIKO 5 SPORTS 5126-6010(分解編;ジャクソンファイブの頃)

今日は、11月5日、ファイブの日です。「良いファイブ」の日です。

先日も着用していた、オレンジ色のデカい、ファイブ・スポーツをご紹介します。
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セイコー ファイブ スポーツ
5126-6010
亀戸工場
1967年~(この個体は1969年)
Cal. 5126A
23石
自動巻き
19800回/時(5.5振動
NATOタイプナイロンストラップを着せて


このセイコーファイブが活躍したころ、ジャクソンファイブがデビューしていました。
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他にも文字盤の色に種類はありますが、この、オレンジ色の文字盤が個性的です。インナーベゼルはリューズで回転できるので、ダイバーズのようにちょっとした時間の計測ができます。リューズのプッシュで日付の早送りができます。
ラグとケースが一体化したCラインというより、卵型、UFO型でしょうか。70年代のスポーツ系という雰囲気が漂っています。


この時計は、ちょっと前に分解掃除したものです。
セイコーの自動巻は、マジックレバーのものしかやったことが無かったので、この亀戸製ムーブメントの薄型自動巻は新鮮でした。
51系は、5106AのセイコーマチックPと言われる機械が基になっていて、5126や5139は手巻き機能が省略されたものです。また5139はハック機能がありますが、5126にはありません。

さっそく、分解の様子です。
到着時、ガラスの傷が痛々しいですが、稼働品です。長針の夜光の欠けは残念ですがしかたないです。
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裏蓋を開ければ5126Aの刻印が見えます。ムーブメントもきれいな方です。
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長針と短針を合わせておいたので、この状態で針を抜きます。インデックスの夜光も味があっていい感じです。文字盤のオレンジもレトロな雰囲気でいいです。
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文字盤を外して、黒カレンダーが出てきます。スポーツ系、若者向けでは、こうした黒カレンダーがナウかったようです。
先にカレンダーを外していきます。
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穴の開いているところにピンセットをちょこっと入れて、レバーをどけながら曜車を取ります。
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中央の筒車の右上の手がレバーですが、そこに引っかかっている細いのがバネです。
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日車オサエを外したところで、このバネがチョロっと取れることがあるので気を付けたい所です。日車オサエの裏のこんな溝に引っかかっているだけなので↓
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とりあえず、ここまでにして、表側に移ります。
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この三本線のネジは逆ねじを意味します。外すときは時計回りに回します。
この矢印の記載は、この方向に回せば、裏にある丸穴車が回って、香箱を巻き上げることができる、という意味ですね。このキカイには手巻きが無いので、時計師のチェック向けの機能です。

テンプを外してから、左下のあたりに見える、自動巻き機構をあらわにしました↓
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ローターが両側に回ると、二つの小さい歯車が、下の切替車を一方向に回して、伝え車を回し、香箱を巻き上げる、という構造です。ごく一般的でしょうか。

切替車はこんな感じです。
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受けを外します。輪列も香箱も一つの受けで受けています。
受けには丸穴車(とは呼ばないのか)があります。左下はコハゼです。
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受け(ブリッジ)を外すと、すべての輪列が見えます。
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この機械は、四番車は中央になく、中央から、二番、三番、四番、左にガンギ、という並びで、中央の二番車に貫通しているのが秒カナです。
三番車は2枚の歯車を持ち、秒カナにかみ合っています。秒カナの場合、フラツキをおさえるためにこうなっている場合があるようです。
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輪列を外して、あとは、二番車とその受けと秒カナが残るばかり。
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これで表が終わったので、裏へ戻ります。


日車を外したところです。すっ飛びやすいバネの二つは大事に外したところです。
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ちょっと巻真周りも特殊な感じがします。

筒車やレバー類を外して
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右側に見える大きなバネは、リューズのプッシュ用のバネです。
少々複雑に見えます。
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長いバネを外しました。巻真の周りを押さえている大き目の部品(ウラオサエ)が下側に手を伸ばしています。
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ウラオサエを外せば、カンヌキとオシドリが見えます。カンヌキの下側はまた別のパーツで押さえられています。ここにもすっとぶバネが隠されています。


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このあたりがプッシュボタンからの力を受けて、日車を送る部分で、赤丸のピンが実際に日車に引っかかる場所です。

あとは、ツツカナを外して、ダイヤショックを外して分解はオシマイです。

こちらは、ベンジンで洗浄したものを並べてある状態です。次回へ続きます。
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今回は、ジャクソンファイブの、帰ってほしいの(I WANT YOU BACK)や、ABC、それからI'll be thereの三大ヒット曲をBGMにして、記事を書いています。

この3曲は、マイケルが大人になってからもライブなんかでいつも連続的に使っていたお気に入りの曲です。後年、ライブでは口パクが多くなったけど、このあたりのパフォーマンスでは、がんばって生声で歌っていましたね。

カラフルな、いかにも当時のステージ衣装はちょっとファイブスポーツっぽいかな。
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今日は、こんなところで。


Benの頃のマイケル、かな↓
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気になったので、ヤングマイケルの時計を見てみました。なんだかわからないけどベルトがかわいいですよ。
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おやすみなさい。

読んでくれてありがとうございました。


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