ずいぶん間が開いてしまいましたが、今日は分解編です。
ブログ友達のじゃみまるおさんにオープナーを作ってもらってようやく開いたベビーパネライです。プラ風防はズタボロです。これは交換でなく、サンエーパールで済ませました。
ダイバーはえてして、ガワがすべて、というかんじですが、こちらのムーブメントもごく普通のキャリバーで、スリーエース・デラックス系に使われている4971というものです。石数は多めで、27石です。
裏蓋を開けると、防塵と思われる中蓋があります。
スペーサーを外します。組立の時になって、どっちが上だったかな、ということになりがちなので、写真を撮っておきます。
ローターを外しました。ローターの歯車にサビが付いていますが、他の箇所には特にダメージはありませんでした。
リューズを抜いたら、ムーブメント台へ乗せます。針も文字盤もとってもキレイです。嬉しかったですね。でも針外しには緊張します。
この針は、面白い形ですが、長針、短針の長さが同じぐらいで視認性が悪いです。
文字盤裏はこんなかんじです。
曜車を外したら、何か違和感がありました。
日車オサエが三か所あるのですが、一つがやや反り返っています。
ネジがはさまっている!!?穴があるからそれが取れたのかと思いましたが、、
ネジではありませんでした。いずれにしてもコイツのせいで、プレート(日車オサエ)がひしゃげてしまっていたわけです。ナニモノかよくわからなかったので、とりあえず保管しておきました。
分解の続きです。
このムーブメントは、すっとびやすいバネが多いので気をつけます。
日車を外して
画面右端のリューズ付近には、細いバネがあります。これも飛びやすいので注意。
実は、外したとき、飛ばしてしまいました。案外すんなり見つかりました。
でも、じつは、いらない部品だったんです。大門未知子が「いらない臓器なんて無い!」って言ってましたが。組立の時にお話しするつもりです。
ところで、このジャンクは、不動(電池切れ)と書かれていましたが、届いた時点で動いていました。ちょっと手巻きをしてみると、振り角は結構出ています↓文字盤もキレイだったし、高かったけど買ってよかったなぁ、と思いました。
ゼンマイの開放ができない構造だったので、自然に解けるまで一日放置しました。
文字盤側は巻き芯マワリ以外は分解おしまい。
輪列は、香箱を含めて、一枚の受けで受けています。香箱真にもルビーがあてがわれています。さすが27石。
アンクルを外して、それから画面左下の受けを外しました。この三つの歯車は自動巻き機構です。このキャリバーは、マジックハンドではなく、切替車による整流です。ちょうど二番目の歯車が切替車です。
輪列の受けには丸穴車が付いています。
輪列の全貌です。中央から右上に向かって、二番、三番、四番、ガンギ車。t
ムーブメントを真ん中で二番車を貫通しているのは秒カナです。秒針がこの反対側に付きます。秒カナはこのようにちょっとバネで持ち上げられています↓
香箱には上下に角穴車が付いています。どっちがどっちだかわからなくなりそうなので注意です(同じなのかな)。上の写真に見える角穴車は手巻き用、
下の写真に見えるのは自動巻き用です。
↑画面の最下方に見えるコハゼのバネも飛ばしてなくしがちです
細い丸いばねが入っています↓
二番車以外は、外し終わりました↓その他、自動巻き関連の歯車は外れない構造のようです。
裏面にいって、巻き芯周りを外しておしまいです。
このムーブは、一段引きで時間合わせ、二段引きで手巻き、というめずらしい構造です。手巻きのたびに、劣化しそうなので、あまり引きたくないので、自動巻時計として使いましょう。
これでおしまいです。ツツカナを外せば、二番車もはずれて、丸裸です。
香箱を開けてみると、カピカピで汚そうなので、今回はゼンマイを外して洗いました。
このあと、いつも通りに、ベンジンで洗浄したあと、組立に移ります。
暑くて、作業に支障が出る、というか作業ができません。クーラーが無いので。
PCの部屋にはクーラーがあるので、とりあえず、前に撮った写真の整理、更新、という週末です。
土日ともにブラックモンスターです。この間、シャイニーワニで、台座付ベルトをつくりました。
この暑さに、インドカレーがおいしかったです。近所のもちもちナンで有名なカレー屋です。
ネパール人だかの、気さくなおじさんが楽しくて、安くてうまい!
今日はこんなところで。