SEIKO 5 6119-8220 cal.6119B(その2:組立編)

セイコー・ファイブ   6119-8220 cal.6119B
その2:組立編
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ブログ友達の日野マチコさんが、この時計の、当時の広告での雄姿をアップしてくださいました↓


先日の続き、組立編です。
洗浄後のパーツたちです。
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ゼンマイも取り出して洗浄しました。これは取り出した直後かな。
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香箱の内側の壁とゼンマイにセイコーの専用グリスをつけます。ちょっと多かったかも。
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マキシンの周りからつけていきます。アーアーアやんなっちゃった、のマキシンジではありません。もう亡くなって二年でしょうか。人生は嫌になることも多いですが、生きましょう。とりあえず。
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プッシュ式のリューズなので、マキシンにバネが付いています。
複雑そうですが、手巻きが無いのでそうでもありませんしやりにくくはないです。
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ここまで組んでからいつも、表面に行きます


二番車、受けをはめてから、ガンギ
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香箱、輪列がそろったら、一枚受けをかぶせて、コハゼバネ。
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このあと、香箱の上に角穴車をつけて、ザラマワシをしてOKなので、アンクル・テンプを入れまして、動きだすのを確認します。
振角とかを見ます。いっぱいまでドライバーで角穴車を巻いて、パワーリザーブのチェックです。
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実は、テンプがいまいちで、いくらいじっても片振り9.9で振り角が160°ぐらいだったもので(ヒゲがやられていたようですがはっきりと歪みは分かりませんし、磁気帯でもなかったのですが)
とりあえず、ジャンクからテンプ一式を移植しました。


こんな具合でしたのでOKとしました。
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パワリザが40時間ぐらいでOKだったので、裏面を仕上げて、自動巻き部分を組みます。
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ツツカナ、日の裏、カレンダー送り、色々つけ
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ここまで組んでから、リューズを引いて時刻合わせの日の裏の歯車を確認しますが、今回、異常アリです。
ツツカナと二番車の抵抗がありすぎるのです。抵抗が無さ過ぎると、置き回りが置きます。
全て分解して、ツツカナと二番車をもう一度良く見ながら洗浄しましたが解消されず、ツツカナを広げるという選択肢もありますが、テンプと同様、あっさりと(いさぎよく)替えのツツカナをジャンクから移植しました。
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根性と探究心がなくてはこの趣味の意味がないぞ、とお叱りを受けそうですが、泥沼にはまりそうな予感がしたので、とりあえず、逃げました。

ということで、ようやくカレンダーを入れて
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スペーサーを噛ませてから
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Cリングも忘れずにね!
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文字盤、針を入れて、完成!


自動巻きも別で組んでおきます
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いっぽうで、キレイに洗っておいたケースを組み立てておきますイメージ 18

ガラス風防は研磨してあります。パッキンにシリコンをつけて、風防をのせて
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ベゼルをガシっとしめて
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外装は完成
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ホコリが入っていないか十分注意してから、ケースにムーブメントを奉納します。
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あとは、自動巻きをのせて
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新しいパッキングにシリコングリスをつけてスナップバックの裏蓋を閉めたらば完成です。
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ウーン、かっこいい顔です。
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今日の時計で紹介しましたが、雑誌のミリタリー専門ショップの広告で、米軍海兵隊が愛用していた時計として紹介されていました。
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当時、メリケンさんは専用バックルをつけて日本のセイコー時計を楽しんでいたようです。こちらの写真はサードダイバーです↓そういえば復刻版が出るということで楽しみですね。
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それなりにトラブルがありましたが、ジャンクからの替えパーツでサっと乗り切った、そんなファイブでした。

今日はこんなところで。
読んでくれてありがとうございました。
おやすみなさい。