オメガ シーマスター プロフェッショナル cal.1109 2892-A2 (その2 ムーブメント組立)

オメガのシーマスター・ボーイズの続きです。
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ナミナミの文字盤、針の形、ベゼルの形、かっこいいなぁ。

ところで、10時位置の、エスケープバルブですが、ダイバー時計が好きな人、本当に潜る人なら、ご存じだと思います。
シーマスターを使ってる人も、ロレックスのシードゥエラーを使ってる人も、実際に、Heガスをエスケープさせる人は、皆無じゃないか。
ただの飾りとして、また、無駄なスペックの高さがプロっぽくてうれしい。とかそういう意味でしょう。
良く知らなかったころは、てっきり、潜ってる時に操作するモノなのかと思ってました。ロレのシードも。潜りながら、あの穴からボコボコと、、そんなことしたら、即、時計が水没ですよね。
ちなみにセイコーのL字パッキングは、ヘリウムの侵入をなくすようにできているということで、バルブは不要なんだとか。



このような、飽和潜水をする人が使用するのに適した時計ってことで、全く持って一般人・一般時計オタクには関係のないことなんです。
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キューバダイビングではなく、ヘリウムガスと空気の混合した気体を吸うように訓練してから潜るんです。こうした状況では、水が浸入しなくてもヘリウムガスが時計のケース内にも入るため、ガス抜きが必要なんですって。
こういう本職の人が、時計オタクで、数10万から100万とかする時計を使って仕事をするとは考えにくいですよね。

さて、洗浄をしたので、組み立てます。まずは地板にインカブロックを注油して乗せたところ。
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香箱、二番車、角穴車
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手巻き系を組んでおきます。
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小さい歯車の芯は円形ではなく、コハゼバネで逃げるようになっています。
なんでも、2892は手巻きに弱く、やりすぎると壊れるとか。

プレートをのせてから、
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コハゼバネを差し込んで、はじっこを歯車にひっかけます。
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最後に、角穴車に伝える歯車を乗せて、香箱の上にかぶせます。
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輪列を乗っけて、
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受けをかぶせます。ネジの閉めつけすぎに注意します。輪列の縦アガキが不足し、振り角低下につながるんだと思います。
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ネジ頭の下にリングのようなものがついていて、丈があります。
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ザラマワシをしたら、思い出したように、裏面へ行きました。
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キチ車、ツヅミ車をセットし、リューズを差し込んで、マキシン周りを組みます。
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オシドリを入れて、
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↓良く見えない写真ですが、カンヌキを、ツツミ車のミゾに入れたら、
でっかいウラオサエをはめます。ネジを軽く留めてから、①~③の順にはめました。
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②ではカンヌキに、③では、オシドリのピンにそれぞれひっかけます。

これで、リューズの操作を確認して、表に戻ります。
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アンクルを入れて、ちょっと手巻きをしたら、アンクルのサオがピンピンと抵抗ができるのを確認。
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テンプを回し入れます。アンクルのクワガタに振り石が入るように、意識して、グルリと入れ込んで、
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テンプが元気よく動いています。

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ちょっといじったら、ほとんどゼロになりました。
このときは、フル巻にしていないので、振り角が少し足りないですか。
表側は自動巻き以外、完成。

裏へ行きます。
ツツカナとドライビングホイール一体型のこのパーツに、グリスを入れるのがやりにくいんです、、ある程度広めについてしまっても、あとでなるべくロディコでふきとれば良さそうです
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日の裏、カレンダーあたりを組みます。
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もうちょっと、
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一つ目のプレートを付けて、

カレンダーのバネを組んで
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カレンダー接触点にグリスをちょろっとだけつけて、
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リューズで日付早送りによって、10枚くらい歯を送って、グリスをカレンダーになじませます。

これで。手巻でフルに巻いて、二晩、動作を確認しました。
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パワリザはOKで、40時間以上動きました。

自動巻きの準備をしておきます。切替車は無洗浄です。
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真ん中の細いくの字は、ハック用のレバー。
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これで受けをかぶせればいいのです。
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顔を出している歯車が、香箱へ力を伝える最終的なポジションですが、ムーブ本体に乗せるときに、すぐにポロっと落ちてイヤな感じです。

実際に乗せるのは、ムーブメントをケースに収めてからでした。
この状態で保管しておきます。



次回へ続きます。

読んでくれてありがとうございました!