ティソ
Cal.27
1940年代
5振動(18000回/時)
手巻き
15石
NATOタイプのレザーストラップを着せて
キャリバー27というのは当時の主力だったのか、たくさんの派生ムーブがあって、50年代、60年代には27Bとして改良されてなお活躍したようです。
これはその元祖とも言える、スモセコ、耐震装置無しです。
入手時の状態↓ いかにも当時っぽい雰囲気で、ツートンのアラビア数字文字盤がとっても気に入って手に入れました。稼働品ですが、ダメージがあるし、分針だけブレゲ針で(輝き方が違うので)交換されている、というジャンク品です。
時針と同じ、もとの針の形、モダン針(というらしい)に交換してやろうと思って、ジャンク箱で候補を見つけていて、いつかやろうと思っていたら、替えてから紹介しようと思っていたら、一年経ってしまったのです。
しかたないので、そのままですが、紹介させてもらいます。
バネ棒ではなく、ハメ殺しのラグですので、ひき通しベルトを使うことになります。
パカンと開けてみると、裏蓋は装飾がありますが、キカイはそっけないです。
そっけないですが、しっかりした受けです。
ベゼル・風防を外します。
針を外して、文字盤を外します。
干支足は短いですがガッチリしていて丈夫そうですね。
リューズは完全非防水。オリジナルかどうかわかりませんが、違うのでしょうかね。すり減っていますが大きくて巻きやすいのです。
さて、ムーブ台に乗せて分解します。長い間放置されていたようで、油カスが多いです。
巻真周りも分厚くてシッカリしていますね。
では表面です。Tissotのロゴが地味に刻印されています。石数も書いてありませんが、15石だそうです。
テンプを外しました。
角穴車・丸穴車を外します。丸穴車は逆ねじだと思います
斜めから見ると重厚なムーブなのが良くわかります。あと、コハゼバネの様子も記録する意味で、この角度から撮影したようです。
一番受けを外します。キチ車の周りにはふるーい油がベトベトです。
ヒゲゼンマイはこんな感じです。ピンボケ。
普段は、耐震装置が無い古いものも、分解せずになんとか洗浄・注油をしてごまかすのですが、今回ばかりは、分解しました。石に固着した油がひどかったので。
どきどきしましたが、無事にバラせました。
輪列です、しっかりした歯車たち。いい眺めです!
これで表は終了です。
ゼンマイ。古いものなので、鋼、なのかな、、。色味が、新しい合金ゼンマイとは違うように見えます。汚くはないので、取り出しませんでした。折ったら大変ですし。
裏面。カレンダーは無いので、いたってシンプルです。
カンヌキオサエの腕も折れていなくてよかったね。
これで、おしまい。
このあと、いつもどおり洗浄して組み立てていきます
整備直後の写真↓
この色のナイロンの方が似合っていたかな。青焼きの針と合っているような気がします。
次回、組立編に続きます。
読んでくれてありがとうございました。
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