西向く侍のセイコー8F系

今日、31日の時計は、「31」を自動判別するパーペチュアルカレンダー、セイコーCal.8F56です。
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暗闇では、GMT針のせいで何時かわかりにくいときがあります。6時と12次のインデックスの形が同じだし↓
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2000年頃まで販売していたクォーツ8F系は大変優秀で、セイコーファンにとって人気の高いムーブメントです。その理由は、年差20秒、10年寿命電池(メンズ)、そして、調整不要の永久カレンダーという3つの長所を備えながら、中級の価格帯であったということだと思います。
今でも中古でお安く手に入るのでありがたいですが、販売終了してしまったのはとても残念です。
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この時計の一番の売りはパーペチュアルカレンダーで、文字盤にもしっかりと書かれています。大の月(31日まで)、小の月(31日未満)を判別し、4年に1度のうるう年まで判別するパーペチュアルカレンダーは、機械式時計では、複雑時計に分類され、庶民には手にすることができません。年次カレンダーしかり。
しかし、こクォーツならばあっさりと可能になったのです。

私がこの趣味を始める前は、普通のクォーツでウェンガーを長いこと使っていましたが、西向く侍(2月、4月、6月、9月、11月)の月末にはカレンダーの早送りをしないといけないのがとても不便に感じていました。だから、次、買い替えるなら、自動で「31日」を判別する時計がほしいと思っていました。これは重要な機能だと思います。少なくとも私は、何日か何曜かすぐに忘れるし、仕事中はそれを時計で確認しようとするので。毎日、ジャンク上がりのカレンダーを合わせていない古時計をはめるようになってからも、ついついカレンダー窓は見てしまいます。
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電池が巨大なリチウムなのも伊達じゃありません。モーター駆動でシャーっと送ります。現行のセイコーシチズンのラインアップでは、3万円程度から手に入りますし、デジタル時計のカシオなんかであれば普通のことです。むしろ、現代の一般人から見れば、「え?パーペチュアルカレンダーってなに。これ、ふつうじゃないの?」ぐらいの感覚じゃないでしょうか。
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時計を毎日使うのであれば、防水性が高いというガワの要素を除くと、年差レベルの高精度、10年電池、パーペチュアルカレンダー、この3つがあれば無敵なのです。この、8F56-0020は、防水性も高く、さらに日常使いに向いています。裏蓋には簡素化された波浪マークがちゃんと付いています。
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おまけでGMT針までついています。ただしこの針が邪魔で時刻が見づらい時があるし、ベゼルの時刻が読み取りにくい。16日に紹介したプロマスターやロレックスと比べるとちょっと使いにくいGMT針です。まぁ使わないからいいんですが。

一度、8F系は手放したのですが↓  再度、手に入れました。

電波・ソーラーが珍しくない今、時計がクォーツの能力だけで自己完結しているのが立派に見えてきます(だから、今のシチズンで一番欲しいのはザシチズンの電波じゃないほうのヤツです)。ただし、デザインがかなり個性的なのと重いのとで、結局、毎日つける時計じゃないのかもしれないけど、末永く付き合っていきたいです。


電池交換・ベルトの修理はこちら↓

そうはいっても、アナログ時計は、メンテナンスがいるので、10年間、工場出荷時と同じ能力を保てるとは思えません。油切れや摩耗でトルクが必要になって、電池寿命が縮むとか精度に影響が出るとか。この時計についてはジャンク中古品なので、メンテ歴は分かりませんが、少なくとも、5か月で25秒進んでしまっています。普通の月差クォーツよりはだいぶいいですが、年差20秒ではないですね。
どうしてもダメになったら一度分解してみたいです。
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とにかく、満足度の高い、最高のクォーツ時計、8F系。


蛇足ですが、たしか6年ぐらい使ったウェンガーの後、パーペチュアルカレンダーが欲しいなあと思って探し続け、結局たどり着いたのは、カンパノラのコンプリケーション・そに鳥でした。
せっかくのパペカレだけど、カレンダー針が小さすぎて見づらいですな。防水性が低いことと重いことと、高価であることから、毎日使い倒す時計とはならず。そして、たくさん時計が欲しいと思うようになり、こんなブログまではじめてしまいました。


今日はこんなところで。



----------------------あとがき--------------------------------------------------------
一か月の連続更新の企画はこれで終わりです。見に来てくれた方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
この企画は、「ファイブの日」のように「日付」にちなんだ時計を日替わりで紹介したらおもしろいだろうという気持ちで、ずいぶん前から考えていたものです。これは、有名な時計大好きブロガーkenichiさんがかつてやっていたものをマネしてみたことにすぎません。
ちなんだ時計を選ぶほど豊富なコレクションを持ち合わせていないことや、Kenichiさんもつぶやいていたようにその日の都合ってものもありますので(気分、TPO、天気など)、それなりに苦労しました。
それでも、目標を持って、あれやこれやと時計について考えたり集めたりすることができたのが楽しかったし、毎日更新するのも刺激がありました。あまりひどい雨の日もなかったし、読者の方に、ナイスやブログ村クリック、コメントなど、更新のパワーをいただいたおかげで、貫徹することができました。本当にありがとうございました。

また、「腕時計、また買っちゃいました」のkenichiさんに敬意を表したいです。ありがとうございます↓

ただし、なにも、忙しい3月にやることはなかったな、と反省しています。それから、つくづく、毎日更新することは大変だと思い知らされました。もちろん、文章や写真はある程度準備してはいたのですが。。。。

これからは、また、のんきに更新していきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。
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ブログ村に登録しています。おかげさまで、一時的とはいえ、順位をいくらか上げることができました。ありがとうございました。