ルミノックス 3000/3900 Ronda515(その1:分解編~ロンダと真面目に向き合う)

Luminox 3000/3900 Ronda515
その1 分解編~ロンダと真面目に向き合う
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3月に紹介したルミノックスです↓
トリチウムガス管の針が欲しくて、なんとか安いものを探してジャンクを手に入れました。

キムタクなんて昔の話だけど、それなりの価格で中古も取引されてます。デザインは好きなんですが、やっぱし高すぎなんじゃないのか、と思ってしまう。軍用時計は本来はチープに戦線に行き渡ることが大事なので、チープであることは良くわかるのですが。まぁ、ブランドだから仕方ないです。他のファッション時計も同じような価格で同じような仕上がり&ムーブのものもたくさんあります。


ロンダのクォーツだから、深入りはしまい、と思っていたのですが、真面目に向き合うことになってしまいました。
さて、入手時は汚いながらもベルトが付いていました。
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ガラス風防にキズがあり、回転ベゼルの12時のポイントが欠落、長針の外れ。
電池交換と針の刺し直しでおしまいかな、というのは甘かった、、、

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ケース全体は、プラスチックです。裏蓋はSSです。Gショックみたいにネジで留めてあります。長めのネジで留めてありますがメスは樹脂部分ですから、何度も開けたり閉じたりはしたくないです。Ronda515は4年ぐらい電池が持つみたいですけど、針が重いとやっぱり疲れるのかしら、とか考えながら、裏蓋を開けました。
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Ronda515 クォーツ。けっこう開けた途端、汚いな、と思いました。輪列の受けとか。電池には指紋が見えるし。
裏蓋内側にサインがあるので、一度は電池交換が入っているはずです。
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並行輸入でなくて正規店だと良質なメンテが受けられるということなので、この汚い感じは、違うんでしょうかね。

リューズを抜いてムーブメントを取り出します。このように長針が外れて倒れていました↓
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ルミノックスの最大の売り、トリチウムガスの針です。
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裏はテープみたいので止まっています。落っこちないか、心配したりなんかして。
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日付の変わるところで針を刺しなおします。
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このように、横から見ると、針がぶっといので、時分針の歯車の高さがあります。
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これでケースに入れて、裏蓋の4本のネジを締めて、時刻を合わせようとして、
ハテ?

動きがおかしいのです。やや軽いなとは思ったのですが、問題は、時間を合わせてリューズを押し込んだとたん、針が思いがけず、長針がダダダっと動いてしまいます。
5分ぐらいは簡単にずれてしまいます。たしか、これは10:45に合わせたはずが、おしこんだらこんな状態に↓
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あまり開け閉めしたくない裏蓋をさっそく開ける羽目になりました。。先に確認すべきでしたが、予想外だったもんで。


ともかく分解していきます。針と文字盤はすでに外しています。カレンダー、カレンダーのオサエと日の裏関係のオサエ(カレンダーの躍制バネが一体化)を外します。
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ムーブメントが薄いので地板の穴を通してコイルが両面から見える作りです。

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左下に見えるのはカレンダー送り、他の歯車は時刻合わせ関係です。このあたりの歯車がやられているのかと思ってよく調べたけどわかりませんでした。
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ともかく全ばらししてみましょう。

表側に行きます。
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カバーを外すと、黒い樹脂の板が出てきます。これの裏側に回路があります↓
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中心に集まった輪列が見えます。ちいさいです。これぞクォーツ
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巻真の周り、オシドリのあたりを露出させます
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画面ではわかりませんが、グリスの乾固した黒いカスがけっこう歯車の周辺に見えました。巻真周りの物でしょうか。
コイルを外して、ステップローターと、輪列歯車を全部取り去ったら、
その下に見える板を外します↓こいつらです。この支柱と筒のある歯車が反対側、つまり文字盤側に出ています。ツツカナのようにカシメてあるもので、時刻合わせのときはスリップするやつですね。ここには分針が付きます。
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このパーツは、このように最後まで分解しないと、たどり着けないという点がポイントです。

ちなみに、ONE JEWELですから、ステップローターの部分だけ石が入っています。
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これでオシマイです。地板はこのように金属と樹脂が一体化しているので、ベンジンではなく、エタノールで洗浄しました。


ふつう、ロンダであれば、今回のように何か異常があれば、ムーブメントをポン、と乗せかえておしまいですよね。
ただ、素人が入手すれば、ムーブもそれなりの額になるので、時計本体の額を考えるとむずかしいです。

というより、結局、輪列の一つの歯車のホゾがやられていたので、それを交換するためにムーブメントを一つ手に入れる羽目になりました。。。

次回へ続きます。

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