古時計にワニ革を着せるのがブログの主旨でした。忘れていました。
今日は、古いクォーツに型押しワニが付いている時計です。
OMEGA De Ville 2針クォーツ cal.1365
数か月も前になってしまいましたが、会社の同僚のオメガの電池交換をしたときの様子をアップしようと思っていて忘れていました。
オメガのデ・ビルは、昔からシンプルながらバリエーションが豊富で、お求めやすい価格なので、オメガ入門にイイみたいです。ジャンクも手に入りやすいです。
また、外装はシンプルだけど、新しい技術の投入の先駆けになる、と聞いたことがあります。たとえばコーアクシャルが最初に乗ったのはデ・ビルなんですね。
この時計も、当時、新しいクォーツの技術だったのでしょう。かなりの薄型の時計で、2針です。径も小さ目です。どのぐらいか測るのを忘れました。
そして、最大の特徴は、リューズが無く、プッシュボタンがあるのみです。
こいつを爪楊枝みたいなもので、押すと長針・短針が連動して進みます。3秒長押しすると、グイーンと1時間分進みます。1秒押すと1分進みます。
すごい技術なんでしょうが、時刻合わせがなかなか面倒です。
預かった時は、依頼主いわく、なんども修理に出していて、何万もかかった。今回もたぶん電池切れじゃなくて故障じゃないか。もし、直ればうれしい、とのこと。
もちろん、直せる気はしませんでしたが、とりあえず勉強のため預かりました。
開け方がよくわからず、裏蓋を開けようとしてコジアケでパカっとやると、文字盤・ムーブメント・裏蓋(というかケース)が一体になって外れます(写真では、すでに針・文字盤を外してあります)
まずは、針を外します。そのあと、文字盤です。
文字盤は特に干支足を止める部分は無く、樹脂枠に押し込んであるだけなので、そうっとスキマに細いものを入れて外します。
文字盤の裏↓
ムーブメントをケースから外しました。
巻真、いや、プッシュボタンの軸は、こんなかんじで、ただの短い軸です↓
裏蓋に、いろいろと時計屋さんによる書き込みがあります。なんども入院しただけのことはあります。
ここに軸が入り、プッシュボタンが時刻合わせをするのです。
これがムーブメントの表側
黒いプレートの裏に回路があって、中央が輪列で、回路が画面下に見える、という、そのぐらいしかわかりませんし、今回ほとんど分解をしていません。どういう仕組みなのか良くわかりませんが、ともかく、電池(SR621SW)を交換しても動きませんでした。
この場合、動くのを確認するのも1分ぐらいは待たなくてはなりません。
とりあえず、電池交換でダメなら、回路かコイルなのだろうなぁ、ということで、コイルをまじまじと見ると(上)、正常な部品(下)と比べると、どうも、オカシイみたいで、断線しているのかしら、ということで、とりあえずコイルを交換してみました。
そうしたら、あっさり動きました。運が良かったです。
ちなみに、矢印で示したアンクルみたいなルビーの爪が歯にかみ合っていて、一分に一回パシっと歯車を送っている模様です。この歯車が分針なんでしょう。
ということで、大がかりな分解は無く、コイルと電池交換で完了でした。
梨地というのか、金色のマットな感じの文字盤にシンプルで細い針。渋い時計ですね。
ケース(ベゼル側)にはめて、おしまいです。
今のところ、数か月動いているみたいだけど、いつだめになるのかと心配です。
尾錠は純正でなく、型押しワニもオメガではありません。
当時(90年代か?)最新だったデ・ビルの二針クォーツも、今はビンテージ時計の風格ですですね。茶色のワニがしっくりくる時計です。
(↑80年代じゃないか、というコメントをいただきました。勉強不足で結局良く調べていません。ありがとうございます。)
今日はこんなところで。
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