今日、15日の時計は、ガンギ車の15枚の歯を鑑賞できるエポスのスケルトン3305S。ムーブメントはプゾーの2針Cal.7040です。
今日は表で仕事がありました。昼間は暖かくて気持ちが良かったですね。乗換駅で住宅の広告を発見。厳しい耳に痛いタイトルです。
遠くない将来、引越しをぼやっと考えている我が家に、参考に持ち帰ろうと思いましたが、カカアにまた甲斐性についてなじられそうだから、スルー。
ヤフオクの落札額と同じように、住宅も、万事、値段通りの内容。掘り出し物件ってのは、無いんでしょ、どうせ。
年収と時計、1000人調査。ってのはどうでしょうね。年収順に、
パテック>ロレックス>エポス>セイコー>Q&Q>ジャンク
ってなところでしょうか。
さて、今日はエポスです。エポスは、クォーツショックのさなかの1983年に設立されたスイスの新しいブランドです。機械式時計は廃れることはないという強い信念を持って作られた会社だけあって、良心的な価格での良質な時計を提供しているように思います。
個人的には、新しいブランドで、価格帯というわけで、知名度的にもフレデリックコンスタントとかぶります。あちらはマニュファクチュールで、最近はエポスより見かけることが多い気がします。いずれにしても、そういうフレンドリーな価格で良い時計を出すという姿勢が時計好きにはうれしいので応援したくなるブランドです(新品を購入するという応援ができないので残念です)。
この、スケルトンのモデルも、それなりに美しく、良い仕上がりです。雑誌で見る高級ブランドのフルスケルトンと比べてしまうと、装飾なんかがだいぶ劣って見えますが、ブルッキアーナよりはグっと良いですよ。二針で、直径34ミリの小ぶりで薄型のケースに、繊細な黒いリーフ針です。文字板周囲のローマンインデックスは梨地で、全体的に上品です。
さて、フルスケルトンは、機械式を楽しむにはもってこいの時計です。視認性は悪いですが、リューズを巻いた時の丸穴車、角穴車の動きや、テンプの動きが楽しめます。整然と歯車が並んでいる姿は美しいです。
歯車の中でも、特に、他の機械モノとは違う、時計たらしめている歯車はやっぱり、脱進機のあたりでしょう。ガンギ車は他の歯車とは違う歯を持っていますし、アンクルがサオを振る姿は見ていて面白いです。
個人的には、ムーブメントをいじっていても香箱内でゼンマイがギューっとなっている姿は見ることができないので、そこが一番楽しいんです。
腕時計の脱進機は、基本的にすべてクラブツースというタイプで、ガンギ車の歯に香箱の爪がぶつかって離れるのを繰り返しています。このふるまいによって、香箱から来た動力を、テンプの振り(振り子による等時性)で調節するということになります。面白いことに、振動数はムーブによって異なりますがガンギ車の歯は、基本的には15枚と決まっているのです。ツメ石とガンギ歯の角度との関係でそうなっているんだと思います。10振動のハイビートは例外ですが。
ムーブメントはプゾーの手巻き2針Cal.7040です。二針なので、教科書的な、香箱、二番車、三番車、四番車、ガンギ車、テンプ、という動力の伝わる仕組みをじっくり眺めることができます(下の写真、右の中央から、左へ向かって)。
秒針もカレンダーもないし、部品数は多くありませんが、色々と気を使いました。地板もスケルトンなので、板とは呼べず、あまり力のかかること(穴石とかアガキとか)はイヤだなと思っていました。↓こんなですから。
そういう時に限って、なんと、インカブロックを壊してしまい、その修理でイヤなことをすることになってしまいました。インカブロックの替えはかろうじて持っていました。分解の様子はそのうち。。
この手のドレスウォッチであれば、革のストラップしかありえませんし、黒のワニがいいかなあ、と思いました。でも、せっかくムーブメントに多少の装飾があり、ルビーの色が見えるのだから、それに合わせて赤系のワニで行こうってんで、シャイニーのワインレッド、斑の小さい竹斑で作ってみました。
ドレスウォッチにシャイニーのワニ革なのでかなり上品な組み合わせです。私のふだんのボロには合わせにくいですが、たまにはおしゃれな服でも着たくなるような時計です。
でも、実際、スケルトンの時計なんてのは、フォーマルな格好や場面ではふさわしくないでしょう。ちゃんとしたシンプルな文字板じゃないとね。
今日は、こんなところで。
読んでくれてありがとうございます。この企画も折り返しに来ました。お付き合いくだされば幸いです。
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