SEIKO SKX779 7S26 ブラックモンスター (自動巻機構の洗浄、ベゼル墨入れ)

今日は、夏前に手に入れたダイバーのひとつ、セイコーのブラックモンスターです。
フル分解ではなく、ちょいイジリの記事です。

ブログが、すっかりダイバーの話ばかりになってきましたが、梅雨明けも近いし。
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Diver's 200m
SKX779 通称ブラックモンスター
自動巻(輸出用)
cal. 7S26A
21石
90年代~(この個体は1998年か2008年か)
アリゲーター台座ベルトを着せて


いわゆる国産中古、ビンテージなどの範疇は、
6217ファースト、
6105セカンド(植村モデル)、
6306/6309サードダイバー
までということになると思います。その後は、ファイブ自体が国産時計ではなくアジアなどへの輸出がメインとなるからです。

私のブログには特にこだわりが無く、ただの「中古」時計ですから、見た目がそっけないさみしい7S26でもなんでも扱います。
以前も、ペプシベゼルの7S26ダイバーを分解しました↓
あのダイバーはあだ名もないしモデル名も良くわからないものでしたが、
今回はずっと有名なブラックモンスターをやったのでご紹介します。
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分解します。
ガッチリ閉まっていますが、いつものセイコーバイスでガシっと閉めて、明工舎の二点式オープナーで開きました。波浪マークがかっこいいです。刻印がとがっているぐらい。リューズが、セカンドダイバーのように飛び出して主張しています。固定の際には注意です。
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この個体は、オーバーホール歴不明、リューズしまり悪い、ということでしたが、どうでしょう。

巻真を抜くと、確かにゴミが多いですが、ハブラシのゴシゴシで十分でした。
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ウラブタをあけてからムーブをジックリ見てみると、自動巻部分はカピカピでしたので取り去って洗浄しました。
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角穴車の表面にグリスが固着しています↓
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でも、ダイヤショックやダイヤフィックスを見てみると、、、
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オイルがしっかり残っているのです。
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そういえば、先日のキネティックでも、ほとんどOH不要なのに全バラシしちゃったなぁ、なんだか忙しいしなぁ、、
ということで、マジックレバーやローターをふくむ自動巻だけバラして洗浄、注油、でオシマイということにしました。
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振り角もしっかり出ています。ビートエラーも、まぁとりあえず。

ギチっとしめて、終わりました。
最初は、NATOストラップをつけてみました。
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アレ、、だいぶ経って気づいたのですが、本来、ベゼルの数字とドットには黒い色があるはずなんです。このモンスターは、色々なカラー展開がありますが(オレンジとか)、そういう仕様は無いんじゃないか。
ちょうど、ブログ友達のtibikoさんも同じように色なしベゼルを装着していたので、思わず、確認しました。
いわく、「そんな仕様は無いですよ、色を落とした方が、ブライトリングのクロノマットっぽくてカッコいいじゃん」というご返答!
なるほど、前の持ち主も、敢えての色落としだったのでしょう。キレイに色が残っていませんから。
確かに、落札して分解して完成しても全然気づかないほど違和感がなかったので、このままでも問題ないのだけど。
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やったこともないし、墨入れをしてみよう。「ブラック」モンスターですから。
ちょうどベゼル内側の汚れも落としたかったので。
コジアケでパコっと。見づらいですが、ベゼルの下のスプリングはこのようになっています。このブラモンのベゼルはカチカチっときもちのいいクリック感があります。逆回転防止です。

まず、何が適切かわからないけど塗料を持ち合わせていません。
よく見に行く、「Coo腕時計」ブログで、アクリル系塗料という話があったので、そうだ、コバ用の塗料があったじゃないか!と、ずいぶんムチャですが、やってみたのです。
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文字を覆うように、乗せて
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ある程度乾いてから、エタノールを付けた綿棒でスイーっと、ミゾにアルコールが入らないように表面の余分な塗料を落としていきました。
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ウーーーム、汚らしい、、、けど、まぁ。。いいかー。だめだったら、またはがしてしまえばいいし!
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ということで、一応、オリジナルっぽくなったので、完成。
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NATOナイロンストラップでは、ゴッついモンスターを支えきれなかったので、以前作った、タグホイヤー用の緑赤のベルトを着せてみました。
本当は、ブラモン専用のベルトを作る予定なのですが、なかなか、時間が。

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しかし、すごいデザインです。
ベゼル外側のプロテクターを含むゴッツイツナ缶ケース、短い時針のアロー、大き目の四角いインデックス、昔のセイコーダイバーとはずいぶん違っています。秒マーカーが外側に向かってせりあがっているのもとても珍しいです。
横から見ると、ベゼルの大きな溝はポリッシュで、凝った形をしています。
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43ミリ径のドでかいダイバーどう考えても細腕の私には無理があるのですが、着けたい時が似合うときだ、とわけのわからないことを言ってジャンクを購入してしまったのです。
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長所として、十分な精度と耐久性を持つ7S26、防水性、押し出しの強いデザインがあげられます。私は、珍しい針と、ベゼルの形が特にカッコイイと思っています。とくにゴツイ時計が好きな方にはおすすめです。
短所として、やはり、ムーブメントの面白味は無いということ、やたらに重いこと。でしょうか。
今は4R36のムーブを乗せた新型ブラックモンスターも出ていますし、現行国産でもプロスペックスにデザインがありますから、十分、セイコーダイバーのスタンダードになってきた感があります。


今日撮影したものだけど、一か月ぐらいでやっぱり塗料が剥げてきてます。
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セイコーのダイバーは国内にとどまらず熱心なフアンがいるので、ネットを転がしているだけでも楽しい記事が見られます。ブラックモンスターの魅力についても多くのブロガーが語っています。

セイコーダイバーの系譜については、こちらに詳しく出ています。こうしてみると、脈々と受け継がれた伝統があるんだなぁ、感心してしまいます。

とくにファイブ実験室さんはおもしろくて良く見に行っていますが、ブラモンを使ってすごいことをやっています↓



そんな、今日の時計は、もっとお気に入りになったサードダイバー、6309です。
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コイツもeBayで逆輸入ではるばるアメリカ大陸からやってきました。
ボロいですが、味があってお気に入りです。ベゼルがボロすぎるので交換しようと思ってます。
フトッチョのCラインだから、ブラックモンスターよりも1ミリほど横幅があるけど、縦がブラモンよりも短いので、腕におさまりやすいのです。比較的。
このサードについても、そのうち紹介します。

今日は、こんなところで。おやすみなさい。
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