特に問題なく、じゃんじゃん行きました。
輪列を載せて、受けもサっと入りました。
角穴車の仕上げが、ちょっとばかり高級時計を感じさせます。
テンプが元気に動き出しました。これで一安心。
裏も問題なく、仕上がりました。
針を刺します。わかりにくいですが、折れていた長針は、かろうじて、先端を両端からちょっちだけ削って三角にしています。せめてもの、ね、、。
ツマヨウジと超音波で緑青を除去したケースにしまいましょう。
金磨きクロスで、気持ち、キレイにしてやりました。
これで完了!!
と思ったら、、、
秒針が動くのに、長針、短針が動きません。上の写真は、彼が動いたのでなく、私が針回しで動かした図。
いわゆる、置き回り、というやつですか。
緑矢印部分の摩擦が足りない、ということでしょう。
※画像は、ご存じ「時計三昧」さまHPから拝借しました。
もちろん、リューズを引いて、時刻合わせをしたとき、ものすごい軽かったので心配はしていたのです。。。
待てど暮らせど、12時3分くらいで時計に変化はなし、と言う状態でした。
ツツカナを外して、洗浄し直し、オイルを減らしたり、オイルをなくしてみても、ダメでした、、、。
これは、ツツカナを少しカシメるしかないのだな、。ということで
めったに使わないポンス台を取り出しました、、。
穴石を入れたり、微妙にサイズが合わないときに地板の穴を小さくするする、とかそいういう用途なのです。
今回は、ツツカナの穴のサイズをすこし小さくすればよかろう、と。このように、、
ツツカナの径より少しだけ大きい径のタガネで、コンコン。
これで正しいのかな、、、と思いながら。。コンコン、、、
やりすぎが怖いので、なんども確かめて。コンコンコンコン。
何回かトライしたところ、美味くいきました!ヤッター
と思っていたのですが、
海原先生。申し訳ございません。ポンスがなんなのか、わかっていませんでした。
私の美食の、いや時計の師匠(勝手に弟子入り宣言)の一人、とんぬらさんに正しい使い方をいまさら教えてもらいました!
本来、二番車の先端と摩擦がかかる部分は、ツツカナの穴の部分ではなくて、胴体部分ですから、胴体部分をたたいて締めてやるのが正しいのです。
みっともないですが、私の、間違った写真も、教訓として残しておきましょう
まぁ、ともかく、元気に分針が動いています。
ジャンクが復活したので、ボロの仮ベルトを装着して、
さあ、外へ連れ出しましょう!(この業界では有名なフレーズですね;また別の私の教官)と、喜んで散歩に出たのです。
ところが、1時間で5分くらい進んだのです!
うわーなんだこりゃあ。
少々思い当たる節がありました。
分解の時、横着した自分のせいでした。
ルビーはどの部分もけっこう固着した油が汚かったのですが、テンシンの部分です。
古い時計は耐震装置で簡単に外せるようになっていないんです。
横着して分解せず超音波で済ませたのですが、テンシンの一方の側のルビーが、かなり汚かったのです、、、これでテンワの動きが良くなかったのではなかろうか、と。
そのくらい最終チェックしないとダメでしょう。。
断念して全バラシをしよう
と反省せず、野比は、相変わらずズルをします。
ベンジンの中で、ビヨーンとヒゲゼンマイを微妙に持ち上げながら、細い棒でコショコショコショと、石を掃除しました。
結構汚いのが取れましたー。
乾いたら、さらにズルの上塗り。ヒゲゼンマイの隙間から斜めからそうっと石に注油して組み付けました。
さっきまでのが嘘のように、日差15秒くらいでした。
その後、1週間ほど様子を見たり、仕事に付けていったり。日差は全然気になりませんでした。お古い時計とは思えない。
パワーリザーブは51時間もありましたー。
スモセコの動きもかわいくて見ていて飽きないし、こりゃー結構、実用時計だぞ!
汗を気にしない季節なら、、。
雰囲気も秋のほうが合いそうですねぇ。
次回、ワニのストラップ編につづきます。ちょっと間が空きそうですが、、
今日はこんなところで。
ありがとうございました。
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