OMEGA seamaster 600 cal.611 (その1 感動のオメガムーブ;分解掃除)

今日の時計紹介
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オメガシーマスター600

ぜんぜん見なかったのですが、やはりオリンピックと言えばオメガ。
ニュースなんかで、浅田真央で大騒ぎしているので、メダルでもとったのかと思ったら、そうではないんですね。メダル取れない選手に税金ドロボーと避難する連中がいる、というニュースもあったけど、マオチャンは特別、なんですね。
 
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Cal.611
手巻き
1962-
19800回/時(5.5振動)
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黒のアリゲーター、マット竹斑。
台座付ベルトを着せて
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すごいなー。コイツと同じなのかー、華奢に見えたけど600mとはすごいなあ、と最初、ちょっとだけ勘違いしました。
キャリバーの系列が文字盤に書かれるんですね。
 
オメガのビンテージでは、550560系は名機だと言われていますけど、こちらの600は、自動巻きがついてないけど、基本的には同じですか。
600系はあまり相手にされないというか、けっこう安価な値段で出回っていますよね。
それでも、はじめてのオメガで、ムーブメントのカッコ良さに感動しました。ほんと。
(いままでセイコーのジャンクばかり見ていたうえに、この個体の状態も良かったから、だという説もあるけども)
 
入手当時、「巻き上げがイヤに硬い、OHを全然していない」ということですが文字盤のポツポツもいい雰囲気ですし、気に入って、すぐ分解してみました。
パッキンは死んでいましたが、さすがシーマスター、フチのさびを除けば防水機能はばっちりだったようで、ムーブがとてもきれいでした。
今日はその時の分解の様子を少し。全体的にやりやすいし、バネの飛翔が起こりにくい、いいキカイなんだろうな、と思いました。

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昭和47年にOHしたきり?ってことはないよな、、。

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なんだかなかなか文字盤を外せずに、ネジを見つけるのに苦労しました。

 
表側
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この赤い色がたまんないですね。ネジも石もネジ穴だって、とてもよく作られていて、オーナーがこれを見られずに所有するのはもったいないぜ、と。大げさですか。そりゃあランゲだのなんだのの高級機を裏スケにして眺めるほどスゴくないんでしょうけど。すくなくともファイブの裏スケより、やる意味あるんじゃないか。



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カッコイイ姿。緩急計は600610のようにスワンネックではありません。キフショックで、持ち上げればいいだけなので、オサエが飛んでいかない。うれしいな。



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コハゼバネが飛ぶのを恐れながらはずしたところ。でも、飛びにくくなってるんですね。
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丸穴車を2本のネジで留めてあるのを初めて経験しました。


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あと、この秒カナ(アガキの確保)を持ち上げているレバーが愛らしくて、一番印象に残ってる部分です。


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Eta輪列なんですか。


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裏面へ。
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デイト送りが板側にシンプルについているのです。
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こっち側も石のオサエを紛失しにくい作り。
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なんですが、注油のとき、石をなくしました。
セオリー通り、石を裏返して平らな面を上にして、オイラーで中心にポツっと。やろうとおもったら、石をロディコに固定するのを忘れたため、オイラーのほうにくっついてきてしまい、なんどかイライラやりなおしていて、力をこめたら、オイラーからはじけて、石がはげしくダイブしました。大捜索を行いましたが、むなしい結果。
ジャンクのセイコーの石で、ちょうどよさそうなのを見つけてなんとか事なきを。
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あとはゼンマイです。けっこう乾いていたので、分解して洗浄しました。
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最後まで組み立ててから、問題が発覚。巻き上げようとしたら、すぐ滑るのです。くみ上げる前に確認しろっつう話ですが。

香箱を開けてみると、香箱真がユルユルです。内端が緩くなって香箱真のボンド(?)にひっかからないのです。
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なんとかきつくできないかと、太めのピンセットで力を加えていたら、パキっと、、、。


なんとか新品を購入して、やっと完成(いまのところ)。

古いゼンマイは強度が落ちているので、いじるのは危険ですよね。いつもお世話になる有名時計部品屋に、ゼンマイ調達時に、雑談したら、ゼンマイの調整はちゃんとやるなら、鋼のやきなまし、やきもどし、なんてことが必要と。
そういえば、poiti先生のブログでは、そんなことが実践されていました(ガスバーナーまで用意してあるとは、さすが)。
それから香箱真の角穴車じゃない側のホゾがひどく短くて、香箱真の装着のやりにくさの一因だったと記憶しています。
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明日はこの時計の日常復帰&ストラップ編です。