REVUE THOMMEN cricket 続編(尾錠側と剣先側のバランスは大事)

レビュートーメンの後半です。
自作ストラップのご紹介。
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濃い紫色のマットのクロコダイルを装着しています。
ステッチは、8番手ビニモの生成です。
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長さ:尾錠側8cm、剣先側9.7cm
幅:19mm-16mm
厚さ:5-3mm あんこ入り(ボンベタイプ)

遊革ナシの、定革一本のみです。
※これはこれで使いやすいのです。ただし、あまり尾錠に近い位置にすると使い勝手が悪いうえに剣先側が弱ります。
尾錠はマーク入りの純正


遠目に見るとこげ茶のように見えますが、シボの部分を見ると、はっきり紫だとわかります。
明るい紫色ですと、クラシックなクリケットの容貌にしっくりきません。どちらかというとポールスミス的なカジュアルな雰囲気になりそうです。
この紫は金色のクリケットによく合う、感じました。腑(符・斑)の大きさも、ちょうど良い。
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裏革は(おそらく)クロムなめしの手触りのいい牛革です。小穴は自分用なので一つ。
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リューズのマークは傷んで剥げているのが残念。
コバは磨きが足りず、デコボコ感が否めませんが、顔料で塗り固めてポロポロはがれるような失敗はしていないようです。わりと耐久性がありそう。
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お気づきのように、尾錠側と剣先側の長さがあまり変わらない設定です。
ぶかっこうですが、細腕の方には、これがちょうどいいのがわかってもらえるかと思います。

市販のベルトは、たいてい、剣先側11.5cm、尾錠側7.5cmなどのサイズが多いですね。
まず、剣先側が長すぎます。手首からはみ出ます。遊革で押さえればいいんですが、まあ、短いほうがいいです。
そこで、短い剣先で作るのですが、勢いで、尾錠側も短くすると、装着しにくく、二枚の革が重なる部分が少なくて、不安定です。
尾錠が、ぐるっと、どちらかというと6時側に近いほうに来るほうがおさまりがいいのです。



たとえば、以下、試作品では、長さの設定を失敗しました。せっかく写真を撮ったので。ご紹介。↓
ボルドーのような色のアリゲーターのマット、玉斑を使いました。
完成した時は、わりと、いい!なんて喜んで、教科書の上で記念撮影。緑色に赤が生えますね。
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ステッチは同じ糸ですが、ステッチの表裏がこのプロトタイプは逆になっています。
いわゆる「裏目」を表側に見えるようにしています。これだとミシン縫いっぽい雰囲気もちょっと、あります。
ミシンならこんなにゆがまないですか


逆に、通常「表目」のななめのステッチが見えるものを裏側に持ってきました↓
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こちらは遊革一本にしたのですが、ゆるすぎて使い物になりません。
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それでも購入時についていた、ちゃちい感じの「あんこ2本タイプ」のストラップよりは愛せそうだな。とは思ったのです。
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クリケットと言えば、この「細あんこ2本タイプ」(これはなんというタイプなのだろうか、正式には)をよく見かけます。当時の純正がこうしたものだったのでしょうか。

このプロトタイプ、いかにも手作りの雰囲気がにじみ出るヘタな作品ですが、色と素材(裏素材も)を気に入ったので、別の時計に使っています
(尾錠側の長さが短くても困らない観音開きバックルを使って)

読んでくれてありがとうございました。
いずれ、アラーム腕時計を少しレポートしたいです。