SEIKO 5 ACTUS (風防リング、ゼンマイ洗浄、ロディコ、小穴開け)

今日の時計紹介
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SEIKO 5 ACTUS
セイコー ファイブ アクタス
61067480
1969年~製造(この個体は197112月)
21600/時(6振動)
諏訪マーク
黒、マットの玉斑を着せて
 
SSというのは、材質のことかと思ったら、ハック機能付きということなんですね。考えてみれば、裏蓋のステンをそんなに主張することもないですから。
四時位置にリューズが隠れるようについていて、プッシュで曜日が送れる優れもの。このリューズが使いにくい、、。日送り機能がついていないので、リューズで送るしかないのに。回しにくいです。当時はリューズが目立たず、自動巻きであることを強調したかったとか。 
 
趣味を初めてごく初期に分解したもので、とても勉強になりました。
ビフォアー写真がありませんが、風防、ガワはボロボロでした。一応動くがすぐ止まるというジャンクでした。以下、学んだことなどを↓
(ごくごく基本でしょうが)
 
◎風防
ステンのテンションリングがついているガラス風防のデッドストックを手に入れましたが、リングが若干さびていました。そこでそれを綺麗にしようと、超音波なんかをやっていましたら、リングと風防の間にある接着剤?が微妙に取れてしまい、かえって汚くなりました。ファイブの研究HPにこの樹脂のことが書かれているのを知りました。(風防:300V20GN)
 
組立順序
洗浄後に、輪列を並べ、受けをつけて、と思ったら、うまくはまりませんでした。先にテンプまではめてしまってたんです。単に順番ミスですが、「ざら回し」もよくわかっていない、ごく初期でしたので。とにかく、ガンギがなかなかキまらず苦労しました。
 
自動巻き
うーん、これが噂のマジックレバーか、すげえなー、へー、ほー、等と言いながら、組み立てたんですが、ロディコを土台として中心に置いたので、ベアリングの部分にロディコが入り込んでしまい、苦労しました。自動巻きも、ムーブメント台の上で作業すればいいんですね。師匠のところで後で知りました。
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曜車
外す時は何となく外したんですが、どうやってはめるのか、と悩みました。曜車の隙間から、中央に伸びるレバーのような部分をひっかけてはめるんですね。
 
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◎自動巻のゼンマイ洗浄
おわたおわた!と思ったら、手から外すとすぐ止まってしまったのです。
ローターのベアリングがサビていて滑りが悪いのかな、と、別のジャンクを購入したので、自動巻きを移植しようと思ったら、コイツのローター留めネジが錆で死んでいました。ベルジョンのバッサン液で折れネジを除去し、載せ替えました。
それでも、パワリザ解決せず。
原因は単純な話で、香箱でした。ゼンマイがかなり汚くて、ほとんど巻き上がっていないみたいでした。ゼンマイを取り出さずに、そのままブラシなどで洗った程度だったのがいけなかったようです。取り出して、洗浄しなおして完成。自動巻きの場合はとくに、スリップの状態チェックなど重要で、汚い場合は洗浄必須、。ということも、師匠のページで後で知ることに。
 
次に、ワニ革ストラップです。
黒のクロコで、マット素材、玉斑で作りました。裏材は黒のヌメ革でいきました。8番手のグレーのステッチで。
ちょっと小穴がみっともないですね。あとで少々修正を加えましたが。
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長さ:尾錠側7.7cm,剣先側10.1cm
幅:19mm-15mm
厚さ:4mm-2mm 時計側3.5cmまであんこ入り(ボンベタイプ)
 
ステッチに合わせて定革、遊革をグレーにしましたが、薄い革だったもので、心もとないワッカになってしまいました。尾錠はセイコー純正のビンデージではない安物です。
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小穴ですが、ふつうのポンチでカナヅチで叩いて開けると、クロコ革が柔らかいために、穴が歪んでしまいます。
 
 
ペンチのような挟み込むタイプの穴抜きでやるべきでした。あとでやり直したら、少し良くなったかな。
 
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このファイブアクタス、いわゆるセイコースタイルという感じで、金ぴかだし、黒いワニを付ければ、ちょっと遠めに見れば、GSに見えないかな。と自画自賛。自動巻のすべりも良くなって、パワリザもばっちり。日差も10秒くらいで元気に動いています。
 
 
 
読んでくれてありがとうございました。