Tudor Submariner ref.75090, ETA2824-2(その3;ムーブメント組立)

チュードルRef75090 ETA2824-2の続きです。
その3 組立編
イメージ 1
気分だけはロレックス。

幸いネット上で情報が多いので悩みは少ないです(自動巻き部分以外)
 
ゼンマイが切れていたので新品のETA2824ゼンマイを手に入れました。ジャンクでボロイのが一つあったのですが、やはりちょっと高級時計なので奮発して新品を買ったのです。
イメージ 2

イメージ 3


 セイコーS3のグリスを壁に少しだけ、
イメージ 4
新品なので、そのままゼンマイは押し込めます。はじかないように慎重に
セイコーS3グリスをのせて、蓋を閉じます。
イメージ 5
角穴車をつけてから、ホットボンドで工具を固定し、香箱を左手で持って、右手で回します。ほぼ7周巻くことができました。すべるとき、サリャッという感じの手ごたえ、少しトルクますが、ガクンと言う感じではないです。いいのかな。
ゆっくりと巻き戻ることを確認しました。
イメージ 6
樹脂を外してロディコなどでホコリやカスを丁寧に取り除いてから、香箱芯の肩のところににはD5をほんの少し刺しておきます。
 
では組立に行きます。

地板の裏側で、インカブロックを分解して、石を洗浄してから、メービス9010を受石の中心に注油
イメージ 7

表に行き、二番車、香箱を組み込みます。二番車のホゾに9020、香箱のホゾにD5を少量注油。
イメージ 8


輪列を乗せて
イメージ 9
四番車には、首のあたりに9010をちょこっと。受けをかぶせて、棒で押さえながら歯車の周りをザラマワシ。きれいにしゅわーっとまわりました。
 ハックレバーを入れます。
 イメージ 10



一番受けをかぶせて、香箱真にD5、輪列に9010を。もちろん裏側からもホゾに注油。
イメージ 11
丸穴車の柱にD5をちょろっと、コハゼレバーと、コハゼが接触する部分にセイコーS6グリスを。コハゼの収まる穴にもあらかじめグリスを。U字片のコハゼバネを一度紛失し、相当探しましたが、見つからず、あきらめてジャンクを入れてみたら、ちょっと違うヤツなのでデカすぎて入らず、、落ち込んでいたら想像し得ないところから出てきました。唯一、なくしやすいので気をつけたい部品。


イメージ 12
丸穴をのせてから再度接触部分にD5をちょろっとして逆ねじでしめます。
 
 
キチ車とツヅミ車の接触部分にセイコーS6グリスを。
イメージ 13
ハックレバーの爪に、ツヅミ車のヘコミがかみ合うようにして組み込みます。スライドさせてレバーも動くかどうかを確認。そう、地板を裏返してからの作業です。。
イメージ 14


巻き芯を入れて、周りを組んでいきます。
イメージ 15
基本的に接触する部分どうしに主にセイコーS6をちょっとずつつけます。部品がはまる柱にD5を。
一番でかい裏オサエをのせて、ネジを締めてから、両端の部分を他のパーツとひっかけます。そこにもグリスをつけて。
イメージ 16
リューズ操作がうまくいくことを確認します。ゼロ、一段引き、二段引き。


イメージ 17
表に戻って、アンクルをいれて、アンクルのホゾにはごく少量9010を。ETAの指示書ではもちろん注油ナシですが。
アンクルの受けを乗せたら、ちょっとゼンマイを巻いてアンクルのサオがピンピンとふれることを確認します。
このあと、メービス9415を爪石に一滴だけ注油しました。今回はこれだけ行きました。


イメージ 18
テンプを入れて元気に動きだしました。添付のキフショックはここで分解洗浄9010注油





イメージ 19
片振りはありますが、振り角は出て精度もまあまあ。とりあえず安心して続きをやります。
 

裏にいって、
イメージ 20
左から日回し車、ドライビング車&ツツカナ、日の裏車、小鉄車、これらの乗る柱にはD5をちょろっとだけつけておきます。


ドライビングとツツカナが摩擦になるので、画面手前側の接触部分に注油。今回はS6グリスをつけてみました。
イメージ 21


そのあと、日車を入れまして、ツツ車や日の裏のオサエを組んでおしまい。
イメージ 22
日車と揺制レバーの接触部分には、D5をほんの少しつけてから、リューズ一段引きで10歯ほど送り、もう一度つけて送ります。



自動巻きは、四つの歯車です。
イメージ 23


上から、補助切替車、切替車、減速車、角穴回し車
イメージ 24
それぞれ、ホゾにはD5です。切替車、補助切替車は洗浄せず、スリットには、無注油、というのが正しい指示ですが、ネットで転がっている他のオイルチャートでは、ここのスリットに9010を入れてツメに注油、というのがあります。
私はこれらを洗浄してしまったので、なんとかこういう注油を試みましたが、ダメでした。自動巻きについては次回、詳細を。
 
このあと、文字盤、針入れでとりあえずムーブメントは終了です。
次が最終回です。
今日はこんなところで。お付き合いくださりありあとうございました。



ブログ村に登録しています。応援してもらえるとうれしいです。
世の中、時計ブログがたくさんありますね。
イメージ 25