その3 組立編
気分だけはロレックス。
幸いネット上で情報が多いので悩みは少ないです(自動巻き部分以外)
ゼンマイが切れていたので新品のETA2824ゼンマイを手に入れました。ジャンクでボロイのが一つあったのですが、やはりちょっと高級時計なので奮発して新品を買ったのです。
新品なので、そのままゼンマイは押し込めます。はじかないように慎重に
セイコーS3グリスをのせて、蓋を閉じます。
角穴車をつけてから、ホットボンドで工具を固定し、香箱を左手で持って、右手で回します。ほぼ7周巻くことができました。すべるとき、サリャッという感じの手ごたえ、少しトルクますが、ガクンと言う感じではないです。いいのかな。
ゆっくりと巻き戻ることを確認しました。
樹脂を外してロディコなどでホコリやカスを丁寧に取り除いてから、香箱芯の肩のところににはD5をほんの少し刺しておきます。
では組立に行きます。
地板の裏側で、インカブロックを分解して、石を洗浄してから、メービス9010を受石の中心に注油
表に行き、二番車、香箱を組み込みます。二番車のホゾに9020、香箱のホゾにD5を少量注油。
輪列を乗せて
四番車には、首のあたりに9010をちょこっと。受けをかぶせて、棒で押さえながら歯車の周りをザラマワシ。きれいにしゅわーっとまわりました。
ハックレバーを入れます。
一番受けをかぶせて、香箱真にD5、輪列に9010を。もちろん裏側からもホゾに注油。
丸穴車の柱にD5をちょろっと、コハゼレバーと、コハゼが接触する部分にセイコーS6グリスを。コハゼの収まる穴にもあらかじめグリスを。U字片のコハゼバネを一度紛失し、相当探しましたが、見つからず、あきらめてジャンクを入れてみたら、ちょっと違うヤツなのでデカすぎて入らず、、落ち込んでいたら想像し得ないところから出てきました。唯一、なくしやすいので気をつけたい部品。
ハックレバーの爪に、ツヅミ車のヘコミがかみ合うようにして組み込みます。スライドさせてレバーも動くかどうかを確認。そう、地板を裏返してからの作業です。。
巻き芯を入れて、周りを組んでいきます。
一番でかい裏オサエをのせて、ネジを締めてから、両端の部分を他のパーツとひっかけます。そこにもグリスをつけて。
リューズ操作がうまくいくことを確認します。ゼロ、一段引き、二段引き。
アンクルの受けを乗せたら、ちょっとゼンマイを巻いてアンクルのサオがピンピンとふれることを確認します。
このあと、メービス9415を爪石に一滴だけ注油しました。今回はこれだけ行きました。
テンプを入れて元気に動きだしました。添付のキフショックはここで分解洗浄9010注油
片振りはありますが、振り角は出て精度もまあまあ。とりあえず安心して続きをやります。
裏にいって、
ドライビングとツツカナが摩擦になるので、画面手前側の接触部分に注油。今回はS6グリスをつけてみました。
そのあと、日車を入れまして、ツツ車や日の裏のオサエを組んでおしまい。
自動巻きは、四つの歯車です。
上から、補助切替車、切替車、減速車、角穴回し車
それぞれ、ホゾにはD5です。切替車、補助切替車は洗浄せず、スリットには、無注油、というのが正しい指示ですが、ネットで転がっている他のオイルチャートでは、ここのスリットに9010を入れてツメに注油、というのがあります。
私はこれらを洗浄してしまったので、なんとかこういう注油を試みましたが、ダメでした。自動巻きについては次回、詳細を。
このあと、文字盤、針入れでとりあえずムーブメントは終了です。
次が最終回です。
今日はこんなところで。お付き合いくださりありあとうございました。
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