科学に敬意を表して

こんばんは、セイコーのワールドタイムは欲しいけれどオリンピックに積極的になれないドラのび太です。

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別にコロナだからでなく、最初から、東京オリンピックに、夢・希望・勇気・「東北の復興」が見えてこなくて、利権構造と政治目的しか見えなかったから…。

スポーツ観戦は結構好きなんですけど。

 

天皇陛下が、ついに懸念を(間接的に)表明したのに、越権だとか、あれは長官の考え、とかで一蹴されることには驚きました。オリンピックが政治案件であることが、そもそも違和感です。

 

ところで、「陛下」といえば、日本の古時計好きなら、トンボ本にも書いてある昭和天皇シチズンの懐中時計を愛用していたという、エピソードが有名ですが

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今日は、それではなくって、

戦後、昭和天皇が、長男(いまの上皇)に宛てた手紙の中に、戦争の責任・敗因について述べられていること。

「敗因について一言いはしてくれ・・・我が軍人は 精神に重きをおきすぎて 科学を忘れたことである。・・・・軍人がバッコして大局を考へず 進むを知つて 退くことを知らなかつた 戦争をつゞければ 三種神器を守ることも出来ず 国民をも殺さなければならなくなつたので 涙をのんで 国民の種をのこすべくつとめたのである」

 

今のオリンピックを無理強いする政府の態度は、太平洋戦争をどんどん進めていった時代に似ている、という批判を目にしますが、昭和史について全くの勉強不足の素人でも、大げさでなく、そのように感じるところです。

 

日本学術会議の件を見てもわかったように、科学をないがしろにする人たちが、何でも黒塗りで隠ぺいする人たちが、「安全安心」で「コロナに打ち勝った証」と言っても、信じられないのは、支持政党うんぬんではなく、普通の感覚だと思うんですが?

 

もう少し、科学に敬意を表してほしいのですよ。

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というわけで、マクラが長くなってしまいましたが、私が、かねてより欲しいと思ってるロレックスのモデルが、ミルガウスです。

 

 

なにやら、新しいモデルが出そうだというので、今のモデルもここ数年、値上がりしてるらしいですね。

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中古なら50ぐらいで買えたころがあったんじゃないかな、と思うのですが、デカイ&重いというのがネックとなって結局、買わずに来ました。

 

かといって、小さめの過去のモデルはあまりにも高額で買えませんし。

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近々、新モデルになるということですが、もしかして、38ミリとかで回転ベゼルのようなミルガウスが出ないかな、とか思ってるんですが、ベゼルはともかく、サイズダウンはないですか。でも時計業界の流れとして、デカ厚は終わり、今回のエクスプローラーのように、無駄に巨大化した時計を元に戻すという、英断をすることもあるようなので、、、  

問題は、どうなろうとも、きっと普通の人には、購入は難しいのでしょう、金額だけでもなく、ロレックスさんの売り方としては。

 

 

初代の販売当時のブックレットにかかれてるデザイン、これがビシっと心にささったのです。

ここは、ジュネーブにある欧州合同原子核研究機構の写真だということですが、写真の構図がすばらしく、地味で、冷たく、泥臭い科学者の現場をアーティスティックに表現できているように感じます。

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ただ、普通のロレ好きにしてみると、「このイメージから男の空想的ロマンを見い出すことはたいへん困難である。いくら何でもこの絵図はないだろう。(by オイパペ氏)」ということのようですが、個人的には、ロマンを感じるんです。たしかに心霊写真みたいにブレている右側の人は変ですが、 科学者(研究者)の現場とは、このぐらい、重苦しく、暗いということが普通なんだと思います。

でもマニアックすぎて、時計の売り上げにはつながらなかったんでしょうね。

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私は、若いころ、まじめに科学者を夢見ていたころがありました。

だから単純に、「科学者・エンジニアのための」特別なモデル、というのが魅力的に感じるんです。アンティークのロレのミルガウスや、IWCのインヂュニアを見ると、当時の気持ちが、思い出されるのです。

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インヂュニアのアンティークなら、ミルガウスよりは手に入る可能性はありますが、メーカーのコンセプトみたいなものがブレちゃってますよね。

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当時は、このような「Do you work in or near powerful magnetic fields?」という広告で、シンプルで視認性の高い、エンジニアのための耐磁時計でした

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その後、ジェンタデザインになってから、500,000A/mモデルぐらいまでは良かったと思うんですが、

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最終的には、名前だけ残ったデカ厚になってしまいましたよね。だいぶ、イメージが変わってしまいました。

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今、機械式時計にこだわって帯磁時計を選ぶのであれば、現在のオメガのほうが優秀だとはわかっているのですが、f:id:Doranobita:20210704215832j:plain

 

やっぱり、当時のブックレットから、ぶれずに、「科学に敬意を表し」ているミルガウスが、一番欲しい気持ちになります。

 

40ミリなので、ぎりぎり細腕にも行けるとは思うのですが、私がつけたら、きっと冗談抜きでこんな感じになるんですよ↓

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イナズマ針とかカレンダー無しというのが気になる人はいるようですが、私は、いつもカレンダーを合わせない無精者なので、むしろカレンダー無しは都合がいいですし、地味な中にもイナズマだけがワンポイントのデザインでよいと思います。38ミリだったら、間違いなく買っていましたよ。

 

重さについては、例えば、松下庵の台座付きのかっこいいワニ革ベルトに変えたり、

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 ラバーベルトに変えたら解決しそうですよね。

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 デカさと価格から「欲しいんだけど買えない時計」であることは確かです。 それでも、ここ1年ぐらいは、ミルガウスフリークのブログを見たり、気持ちが揺れているところです。わざわざ、こんなに高い時期に買うのはおかしいだろう、、、、それから新作が1ミリでも小さくならないかという希望を持ったり(会社のロレックスマニアの先輩にその話をしたら、いや、でかくなるでしょ、むしろ42ミリとか。サイズダウンはありえないよ!と言われてしまいました)。

 

最後まで読んでくれてありがとうございました。

 

 今日は、こんなところで。