もう、発売してから3年以上、(すでに型落ち)それに、買ってから半年以上、経ちましたが、セイコー プロスペックス機械式ダイバー、通称「ミニタートル」のレビューです。
買った当時の写真ですが、使用した感想も伝えられそうです。
結論から言えば、買ってよかった。大満足なダイバーです。
細腕には、「縦幅」が大事です!
セイコーらしさを味わえつつ、安価で、デザインにも個性があります。
型番: SRPC41J1
ケース:4R35-02K0
ムーブメント:自動巻き、4R35、21600振動/時
材質:SS
サイズ:H43xW42.3xD13、
重量:100g(ベルト含む)
防水:200m
※PADIコラボなので、一応Special Editionと裏蓋には書かれています。限定ではないです。
【きっかけ・下調べ】
サードのジャンクを手に入れて整備して使っていたときもありますが、私の細腕にはやはりあまりにもデカ過ぎました。それに、あくまで「ビンテージダイバー」なので、防水を求められる夏や梅雨にはあまり使うことができませんでした。
かといって、復刻のサードは原型よりもさらにデカ目で、値段も高め。セカンドだってとても買えない価格。
そんなおり、この、ミニタートルのことを、2018年ごろ、売り出したときに、アカツメさんの記事で知りました。↓
泥沼時計収集メモ 気になる時計 20(セイコー ダイバーズ SRPC35~41)
正直、デザインが中途半端で、正統派セイコーダイバーデザインではなく、微妙に小さいという一般の人からのニーズはなさそうなダイバーですよね。
レパートリーは、ペプシ(PADIコラボ)、ブルー、ブラック、ブラック(ブレス)の4種です。SRPC35~41。
国内用ではなく、逆輸入品だったということもあり、雑誌やヨイショ記事もなく、まったく話題にもならず、終わっていました。
でも、ちょい小さめで、セイコーのサードっぽい雰囲気を味わえる本格的なダイバーということで、ずっと気になっていました。細腕野郎は、まず、小さいサイズを探すことから始まるので、こういうのは貴重なのです。
ネットで見つけた写真ですが、このように復刻サード(45mm)に比べると小さく見えます↓
この記事を書いてる時点で、すでに海外サイトでも型落ちなんですよ、知らなかった↓
https://www.seikowatches.com/global-en/products/prospex/lineup
人気が無かったせいか、ネット上では今も新品で手に入ります。
また、見た目は同じですが、日本製(型番にJが入る)と海外製(型番にKが入る)の二種類があり、前者が4~5万と高額で、後者が2.5~3万ぐらいでした。私としては、安いほうがいいので、だんぜん海外製狙いでしたが、それでも実勢価格が2万後半ぐらいで、待てど暮らせど、安くならない。売れなきゃ、在庫整理でやすくならんかなぁとしぶとく待っていました。
たとえば、セイコー逆輸入といえば、ご存知、MRショップ時計屋さん↓
【やっと購入】
ネットショップで最安値が更新されるのをずーっと待っていたのですが、結局、ほとんど、安くもならずに、また中古もほとんど出ず、次第に買えなくなりそうな雰囲気が漂ってきました。そこで、去年の夏ごろから、仕方ないので本気で買うかと、数か月マジメに探していたら、かなりきれいな中古品が出品されました。
日本製SRPC41J1でペプシカラー。
使用感は少なく(ブレスには多少キズはありましたが)、ケースにわずかに小傷はありますが、ベゼル、ガラスにキズは無く、シリコンベルトも未使用。
商品説明には、数か月のみ使用、毎日という感じではないようでした。大事に使ってくれたんでしょう。
箱やカードがそろっていて(付属品にはほとんど興味ないのですが)、出品者が別途購入した純正SSブレスもついていてお得な価格でしたので、ついに、購入しました。
で、ブレスは重くて初めから使う気はなかったので、磨きをかけた後、売却しました(私のように探している人が多いのか、ちょっと安くしたらあっさり買ってもらえました)。
結局、正味、2万ぐらいで日本製を買った計算になり、価格的には満足のいく買い物になりました。
【デザイン】
まず、カラーリングですよ。これを買う一番のきっかけはサイズですが、次が色です。梅雨から夏にかけて結構な頻度で使うので毎日、黒文字盤だとちょっと寂しいので、ダイバーを買うなら次はペプシで、と思っていました
コレも、ブルーに刺し色の赤が入っていて、雰囲気は似てますが↓ ペプシではないですね。
SEIKO SBDN035 cal.V147 PADI Titanium diver (その2 軽くて美しいミッドサイズダイバー) - 古時計にワニ革着せて
ベビーツナ(ソーラークォーツ)の時もペプシを考えたのですが、あれは、ベゼルだけがペプシで、「とってつけた感」がしましたが↓
コッチは、長針にも、4か所の目盛り(15分刻み)にも、赤色が入っていて、ラバーベルトが青色なので、ペプシベゼルのカラーがデザイン的にしっくりくるんです。
長短針、秒針は、いつものセイコーダイバーですが、インデックスが、特徴的ですね。カマボコ型というか、U字型というか、12時・6時位置も特殊な感じです。
いつものサークルとは違いますが、視認性には全く問題ないです。
ロゴもいつものセイコー(プロスペックス)ダイバーと同じで、あとは、PADIがプラスされてます。ガラスはミネラルだし、ベゼルもアルミかな、高級感はありません。
秒針はもうちっと長く、目盛りに届くとよかったんだけどな。
ベゼルのカチカチはちょっと重めだけど、引っかかるような感じは全然ありません。
不人気の理由の一つは、この、カレンダー位置の拡大レンズでしょうか。
ロレックスのサイクロップスレンズとは違って、丸型です↓
それから、オメガのシーマスターを完全にマネた、「波型」デザインの文字盤じゃないかな。
この微妙なマネ具合がウケなかったのかなぁ、と思ったりしてますが、どうでしょう。皆さん。
私は、全然気にならず、むしろ、他のセイコーダイバーと違って面白いな、と思って付き合ってます。
波型デザインもノッペリしていなくて楽しいです。
それに、サイズが少し小さいため、文字盤が凝縮されているのが好きです。
ちなみにガラス風防のサイズはほぼ30ミリです
もう一つ、この、レトロな感じの3時位置のリューズガード無しのリューズが、いつものセイコーダイバーと違う点、=不人気な点?かなと思ってます。
【サイズ・形状・重さ】
やっぱり、ミニというだけあって、私の細腕にも何とか乗っかってくれるサイズ感。
公式サイズが幅42.3mmで、普通のダイバーに比べればやはり小さいですよね。もっと詳しく言えば、ベゼル直径が39.2mmぐらい、風防直径が30mmぐらい。
また、ラグからラグの縦の長さが43mmしかない、というのが重要です。
たとえば、こうやって、ボーイのボーイズサイズ(右)と、横並びで比べてみると、ボーイよりも短いんです。
ミニタートルもそうでしたが、セイコーダイバーは日本人と同じように足が短いという時計が多いように思います。それが、細腕ユーザーにとっては、大事なところです。
例えば、ロレックスやチュードルは径が40mmといってもラグ足が長いことが多いのです。で、この縦の長さは、公式に記載されないことが多いのです。
時計屋で、試着の際、真剣に、縦幅を気にしたり、店員に尋ねたりしても、ハテナ?という顔をされます。
それから、シリコンベルトなので、ブレスの重みが無く、ベルト+本体で100gです。もちろんすごく軽いわけではないですが、タートルでムーブも機械式の割には軽く感じます。毎日つけても、イヤにはならないです。
また、尾錠がでかく、シリコンがしっかりと腕に巻き付くので、ヘッドのバランスでぐらつくこともなく、安定した装着感があります。
さて、かように、私にも装着可能な小ささについて話してきましたが、一方で、サードみたいなタートルのデザインはしっかり生きてます。
斜めから見ると、無骨な雰囲気が分かると思います。
ケースとラグが一体化していて、サイドの微妙なヘアラインとポリッシュの切り替えしがかっこいいんです。ラグ足の穴もレトロな感じでイイ。
このようにリューズガードが無い右側のサイドデザインが特徴的です。デカ目のリューズがアクセントになってます。
この角度から見ると、裏蓋底面に向かって絞ったサード的なデザインが分かります。
ラグ幅は20mmで、このようにケース一体型です
裏蓋にはいつもの波浪マーク。
【リューズ】
SEIKOのロゴなどの無い、シンプルなリューズです。
巻き心地は良いです。
そういえば、ファイブとか、ボーイとか、基本的にはセイコーの自動巻きは、手巻き無し、と思って育ってきたので、この新しい機械、4R35というのは手巻きができるというので、新鮮です。
起動時は、ブンブン振るのは当たり前だと思っていましたが、やっぱり、手巻きができるのは悪くないですね。
時間合わせの際の針飛びもなく、操作しやすいです。
裏から見て、これが閉まっている状態。
りゅーずガードが無いので、飛び出たように見えます
こちらが↓ ネジコミを解放した状態です。
そいで、リューズを引っ張るとこうなります。
もちろん、1段ひきでカレンダーの早送りができます
【ラバーベルト】
シリコンラバーベルトのつがい心地はとてもいいです。ベビーツナの時にとても気に入りました。
しかもネイビーというのがかっこいいですよ。 手にあたる面はこのようなザラザラになっていて、おそらく汗でペタっとしないように加工されているんでしょう。
SSの尾錠は18ミリ幅でダイバーらしいでかいやつがついています。
また、SS製の遊環がいいよね、かっこいい。
ベビーツナの黒いシリコンと比べてみます。こちらは、尾錠にロゴもなくもっとシンプルで、遊環も無地のラバーです。
6時側のベルトの先端にもいつもの波浪マーク。
ギャランティーカードなんかもついていますが、逆輸入品では意味が無いのですね。
けっこう、しっかりしたカードです。
それぞれの姿勢で心臓の音も確認しておきました。
さすが、新品に近い時計だけあって、日差は2~3秒で、振り角もよく出ています。 片振りが0.2msって、もっと高額な時計では厳しく調整されてるのかもしれませんが、まず、支障ないでしょうね。
【エピローグ 国内ネット限定版】
で、実は、今年に入って、第二世代?として、国内でも、なぜかネット限定で、色違いが発売することになったようです。今日まで、知りませんでしたよ。
ミニタートル、国内正規初登場!SBDY083,SBDY085,SBDY087 : ロスジェネはえてしてこだわりすぎる
ガワが売れな過ぎて余ったから、こんなことになったのか?
グリーンのSBDY083
秒針と文字が赤のSBDY085
オールブラック SBDY087
というのがあるみたいです。
グリーンはなかなかいいよね。もう一本欲しくなるぞ! でも、これらも、日本製なので、結局4~5万するんですねぇ。
そういうわけで、ビンテージダイバーではなく、”新品的な”セイコーダイバーが4本になりました!
すべて、通常のサイズより小さいものばかりです。
左から、ベゼル径とともに、、、
ソーラーミッドPADI SBDN035 (Cal. V147)・・・37.7mm
ソーラー・ベビーツナ STBR007 (Cal. V147)・・・37.4mm
今回のミニタートル SRPC41J11 (Cal. 4R35)・・・39.2mm
ブラックボーイ・ボーイズサイズ SKX013K2 (Cal.7S26)・・・36.5mm
今年の梅雨入りは遅かった感じがしますが、毎日、これらのローテーションになっています。特に、今週はほぼ毎日、この、ミニタートルでした。
今日はこんなところで。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。