BVRGARI solotempo ETA cal.956.112(その2:組立編)

ブルガリ
ソロテンポ レディース
ETA956.112
その2. 組み立て編

先日の続きです。
輪列の歯車とマキシン周りは分解せずに、洗うというところまで書きました。
が、つい、外れてしまったのが、くの字型のパーツです。Setting lever jumperというパーツですが、オシドリの下に潜り込ませてからひっかけるというかなりわかりづらいはめ込み方です。
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ETAで2824なんかをやった時もちょっと似たような手順を踏むのですが、テクニカルガイドを見ても良くわからないんです↓
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何度か苦戦してから、組み上げました。説明しづらいのですが、厄介なところです↓
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それで、どんどん組み上げていきます。中央に見える歯車は新品のパーツを組み込んでいます。
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カレンダーを組み込んで、躍制レバーにちょっと注油をして歯を送ります。
カレンダー早送りが一部、空回りして、ここで、ツヅミ車にも問題があることがわかりましたので、交換しました。おっくうでしたが、よい勉強になりました。
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何度も、時刻合わせで日付が変わるか、早送りでしっかり送られるか、躍制レバーの強さはいい感じか、をチェックしました

OKですので、ようやく表側へ行きます、。こちらは輪列は崩していないのでまぁ簡単です。輪列にはホンノ少しだけ注油します。クォーツ用オイルです。
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これは、裏面の拡大写真です↓油はどこだか見えません。見えるぐらいでは多すぎるのです。機械式の輪列の注油よりもさらに少なくするのが正しいようです。
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そうしたら、あとは、回路・コイルを乗せて
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ブルガリ専用のカバーをかぶせて、電池を入れなおして、
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文字盤をつけます。サランラップで文字盤はカバーします。
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パチっと日付が切り替わった場所で針を入れます
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綺麗な文字盤と針でした。
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ケースに入れて、スペーサーをはめて
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最後の最後まで気を抜けません。リューズを入れる作業はいつもヒヤヒヤします。オシドリのあたりがグシャーっとなる気がして。
でも、この手の新しいキカイではそういうことはほとんどありません。
マキシン周りの複雑なパーツ組みはそういう安定性にも貢献しているのか。イメージ 14

完成です。イメージ 15

あとは、かっこいいブレスを装着すれば終わりです。
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リューターで軽く磨いて小キズを落としておきました

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今回、クォーツは、古くなるとこわいなーと思いました。
パーツが小さく繊細ですから、強い力がかかることは想定していません。
長期間放置したあとにいじるときは注意が必要。というか、オーバーホールが必要なのだと、大変、勉強になりました。

ETAのムーブが手に入りやすいから歯車破損にも対応できました。古い機械式はファンが多いのもあるし、パーツが町の時計屋に供給されていたから今でも手に入りますが中途半端なクォーツは、製造中止になれば、次々に手に入らなくなりそうです。
大事なクォーツ時計を持っている場合、しっかりムーブメントを買い込んでおきたいものですね。
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中も外もキレイになりました。

今頃、持ち主の方に、これから再びかわいがってもらっていることと思います。

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今日は、こんなところで。
読んでくれてありがとうございました。

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