CITIZEN SEVEN Cal.4000(その2:組立編、オシドリピンとオシドリオサエバネ)

シチズン セブン Cal.4000
その2 組立編~オシドリピンとオシドリオサエバ

先日の続きです。
分解の時、正しくない順序でオシドリを外したため、ピンが折れてしまいました。矢印は、折れて地板に残ったピンです。
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組み付けられている状態では、オシドリオサエバネの「手」に、ピンのクビレが挟まれているます。このバネを外す前に、オシドリを外すと折れてしまうのです。簡単に。最初は折れているのに気づかなかったぐらいです。。
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セブンのオシドリなんていくらでも簡単に手に入るだろうと思ったら、なかなか良いジャンクが手に入らず、時間がかかりました。
このオシドリのパーツ(067-20)は、Cal.4101、4111、4120、4000のキャリバーで使われているのです。ところが、ヤフオクの写真で、どのキャリバーなのかを判断するのは無理です。
何個もジャンクのセブンを手に入れて、ようやくオートデーターCal.4101が見つかり、パーツが手に入りました。

左が正常。右が壊れたもの。
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では、組立に行きます。地板に伏せ石を組んで、ツヅミ・キチ車を入れます。
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問題の、オシドリオシドリオサエバネはこういう関係になってます↓
組み付けられるときは、この裏返した状態です。
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横から見るとこうです。この状態で、無理やりオシドリをはずしたもんですから、パキっとピンとオシドリ本体が離脱してしまったのです。
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このように組んで(バネのほうはほとんど見えません)、オシドリオサエバネのネジを留めます。
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そうしたら、カンヌキとカンヌキバネ。このあたりはグリスを塗ります。
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ウラオサエをはめて、早送り用のパーツを組んで、
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(変色している)修正レバーオサエを留めたら、巻真の周辺は完成です。
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リューズを引くと、こうやってピンが動いて、日車が1歯、送られます。
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表へ行きます。
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香箱からガンギまで輪列を組みます。
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総受けをはめて、丸穴車、角穴車をつけます。
角穴は逆ネジなので、ザラマワシはリューズでちょっとだけネジを巻いて行いました。
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アンクルを組んで注油したらば、テンプを組み込みます。
パラショックを洗浄して注油です。
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これで表面は完成です。


裏に戻って日の裏関係を組んで、
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カレンダーです。19のところにある躍制レバーのバネがすっ飛ぶので注意します。カレンダーは分厚くしっかりしています。
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カレンダーを乗せて、レバーを押さえながら中央の「裏板」をはめます。
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あとは、曜車用の躍制レバーとバネを組み込んで、
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穴から、レバーを、曜車の裏の歯にひっかけて、完成です。
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文字盤をはめたら、針を刺します。
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ケースに入れるのは風防側からです。
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ムーブを入れてから、ベゼル&風防をはめこんで、完成です!
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一見、地味ですが、緑色の王冠の7マークはワンポイント。
なにしろ、セブンですから曜日があることが一番ウリです。
曜日をドーンと目立たせる位置に置いて、それ以外はふつうでいいんです。

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でも、針もインデックスも凝っています。面取りされたシンプルな長短針、ひし形でシャープな印象が出る秒針。見やすく高級感のあるアップライトインデックス。機能性に徹した真面目な顔つきに仕上がっています。

金色に、シャイニーなワニがよかろうと思って、当初、これをあてがったのです。
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でも、このベルトは、オメガの30ミリキャリバーに付けることにしました。
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現状は、先日紹介したように、台座付ベルトをまとっています↓
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ともかく、真面目な顔だからワニ革が似合います。
高い役職ではなかったのかもしれないサラリーマンが、それでも、金メッキでピカピカの、デイもデイトも付いた手巻き時計を誇らしげに着用し、さっそうと働いていたのでしょう。裏蓋がすり減るまで愛用され、一度は引退したセブンですが、再び、一人のサラリーマンに会社へ行く力を与えてくれています。
さあ、連休明けですが、今週も頑張りましょう。

今日は、こんなところで。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございます。

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