RICOH AUTO DELUXE 8 (その2;組立編~自動巻機構とオシドリ)

リコー オートデラックス8
その2;組立編~自動巻機構とオシドリ

すっかり、サザンの曲が似合う時期になりました。


今朝は、いつもと違って外部で会議があったのですが、寝坊。
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♪イマナンジ??!!ソウネ、ダイタイネー!!!

とりあえず飛び起きて、電波クォーツをはめて駆け出しました。こういう日に限って地下鉄で遅延があり、、、まぁ、何とか間に合いましたが、朝食は缶コーヒーのみ。
コレは夕方の写真だけど↑



さて、国産時計、カシオじゃなくて、リコーの記事の続きです。

組み立てていきます。
分解のときには、パーツのチープな雰囲気を感じ、全体に粗いように見えました。
はたして、ネジが乗りにくかったり、なんとなく、セイコーより全体にやりにくかったです。


ゼンマイにグリスをつけすぎた気がします。
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では、組み立てていきます。まずは裏から。
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耐震装置と、オシドリとカンヌキ(バネ一体型?)を巻真に噛ませて
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これに、カンヌキオサエをかぶせてオシマイなんです。
あまりにシンプルすぎではないか。


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普通は、カンヌキオサエには、リューズを引いたときにオシドリと噛み合うヒンジがあると思うんだけども。こういう感じで↓
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ともかく、巻真周囲のシンプルすぎる仕組みで、あとで、大変苦労しました。


とりあえず、表面を組み立てましょう。二番車と受けを組んで
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四番車には例の、フリーの穴石がささります
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この写真では、穴石を二番受けに置いてます↓
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香箱から輪列まで
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受けをかぶせて、コハゼ、角穴車、
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丸穴車を入れてザラマワシをしたらば、アンクルを入れてイメージ 10


テンプを入れて、動きだしました。到着時の不動の原因は分からなかったです。イメージ 11

ですが、タイムグラファーの曲線はあまり良くなく、波打っていました。問題がどこかにあるんです。でも、日差で言えばほとんど気にならないので、何も解決策を講じていませんです。やる気もしなかったもので。。。。

裏面を組みます。
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デイデイトのわりに、早送り機構が無いのでシンプルでした。

分解のときにも書きましたが、心配なのは、画面中央に見える曜車のジャンパーです
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レバーとバネが一体型で、バネが、この薄いオサエの板に引っかかってるだけなのです↓イヤー、これでうまくいくのか心配になるなー。
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ともかく、これで曜車を入れます
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これで完成。
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針を入れます。早送りはできませんが、とりあえず、ジャンパー(躍制レバー)はワークしているようです。。
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日付は12時で切り替わるけど、曜車は昼間ごろ切り替わってしまうのです。
もしかして曜車の歯車のかみ合わせを1歯、ずらせば解決したのかもしれません。
ただ、ジャンパーが弱っていたのかもしれない、とも思いました。

とりあえず、これで、ケースにしまいます。

ということで、リューズを抜いたんだけど。。

♪胸騒ぎの腰つき~ いや、胸騒ぎの手つき
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オシドリ・グシャーに陥りました。
泣く泣く、組み直し。
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なんだかオシドリピンの径が小さいのでツマヨウジではなく細いものをこれはタガネの一種だと思います↓
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実は、このオシドリグシャアは、もう一度やってしまいました。
どうも、あのシンプルすぎるマキシン周りの構造が悪いんじゃないか、とリコーのせいにしてみたりして。
リューズを引いた状態でやるべきなのか。
オシドリピンを強く押しすぎても、弱すぎてもいけないのか。。

う、リコー恐怖症になりました。
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結局、どうやってうまくいったのか忘れましたが、3度目か4度目で成功。


最後に、自動巻きです。
他では見たことのない機構です。

中央のピンの上にローターの歯車が来ます。歯車が反時計周りに回ると、
①~④で角穴車を回してゼンマイを巻き上げます。
コハゼがあり、②は一方向しか回りません。
巻上げの効率が悪かったので、コハゼにグリスを塗っておきました。
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受けをかぶせて
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ローターを乗せます。
反時計回りのみ巻き上がり、時計周りは空転です
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ローターの歯車には、ローター自信に接続している赤矢印のコハゼがあります。
こいつが、巻上げを可能にしているキモです。
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裏返すとこうなっています↓

先ほどの図とは裏表逆なのでわかりにくいですが、このように、「ローターに接続した」コハゼが、2段重ねの歯車の1段目に噛んでいて、ローターを一方向のみ巻き上げるようにしています。
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コハゼが一方向をブロックするために、ローターが動こうとすると、一緒に歯車を動かすのです(緑)。逆方向ではコハゼがカチカチと送り、ローターは空転します(青)。
このコハゼが無い状態だと、両方向とも、歯車とローターが立して動くようになります。(つまり、ムーブにつけた場合、ローターがいくら動いても、何も起こらない)
シンプルな構造な割には、考えてみると複雑です。

ちなみに、手巻きの感触はヒドイです。ぶっ壊れるのではないかと心配になるほど重いですが、手巻きをすると、ローターまで力が伝わり、ローターのコハゼで力は逃げます。



裏蓋を閉めたら完成です!
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このクッションケースっぽい形と、きれいなサンレイ仕上げの文字盤、アプライトインデックスや、6角形の8マークとか、色々かっこいいのですが、
キカイとしては、どうも苦手意識を持つことになりました。。
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セイコーでもシチズンでもない独自の雰囲気を持っていますね。

なので、ムーブが怖くても、ガラ箱にある、ロレのデイデイトにソックリなあのモデルとかもそのうち、ぜひやってみたいと思うのです。


今日は、こんなところで。
読んでくれてありがとうございます。

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