SEIKO sportsman 17 seventeen cal.4361(その1:分解編、十七歳の地図)

セイコー スポーツマン セブンティーン cal.4361
その1 分解編
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1960年~
Cal.4361
諏訪精工舎
手巻き
17石
18000回/時(5振動)
囲み縫いのカーフを着せて

昨日、シチズンのスポーティな時計を紹介したので、今日も、「スポーツマン」を紹介しようと思います。3月にご紹介した↓スポーツマンです。

スポーツマンはセイコーの歴史の中でも重要な時計です。普及機としてセイコーを支えたムーブで、シンプルで安定感のある手巻き時計です。たくさん存在したので、今でも状態の良くないものを含めれば、わりあい気軽に手に入ります。

さすがに文字板や針はヤレていますが、半世紀以上たった今でもしっかりと時を刻んでいます。

では、さっそく分解の風景です。
ずいぶん前に、カレンダー付のやはりヤレたスポーツマンをやっています↓

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到着時。出来上がりとほとんど変わっていませんが、風防がけっこうキズだらけ↑

裏蓋はスナップ式だけど、タツノオトシゴマークで、防水性の高い圧着タイプです。
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裏蓋周囲のサビはひどいけど、機械はきれいです↓
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リューズを抜いて、ムーブメントを取り出しましょう。
ムーブに対してガワが大きく、これは、ベゼルをはずさないと文字板とムーブが取りだせないのかな、と思ったら
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ムーブの外側の部分は、ケースではなくて、金属のスペーサーでした。
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ベゼルをはずさないでもいいのでした。
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ムーブが小さ目の10型なので、このようにスペーサーを入れたりすれば大きな時計も作れて、バリエーションが豊富だったのです。

台に乗せて、裏側を分解しました。カレンダーが無いのでシンプル。
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日の裏側を外していくと、、
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帯磁していました。
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やはりパーツが大きいせいなのか、カンヌキオサエが帯磁していることが多いように思います。この時計の場合、バネ一体型のカンヌキが大き目のパーツです。

さて、表面へ行きます。
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直線が多く、無駄のない構造です。SEIKOSHAというのが古時計という感じで良いですね。受けは輪列も香箱も総受け一枚です。
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香箱真の周りが汚れています。古くなったグリスです。
四番車は座金が入っています。なくさないように
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これでだいたいオシマイです。
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パーツが少ないです↓
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いつも通り、洗浄して、次回へ続く。。

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4/25は尾崎豊の命日なのです。時計はブルガリかな。ブルガリのブレスを愛用していたらしいし。

渋谷のクロスタワーの陸橋に、代表曲のひとつ、SEVENTEEN'S MAP(十七歳の地図)の歌詞とともに記念碑があり、今でも当時の若者(オジサン)が時折やってきます。
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今年は行かなかったけど、私も、よく友人と行ったものです。
次回行くときは、スポーツマンSEVENTEENを着けて行こう。


今日は、こんなところで。
読んでくれてありがとうございました。
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