今日、9日の時計は、モース硬度9以上のオリエントの超硬ケース・ノンスクラッチです。クロノエースCal.42970です。cAマークがかっこいいです。
国産ばっかり続いていますが、今日は、ラドーで有名な超硬ケースの話。ラドーは1962年に、タングステンカーバイドを用いた傷のつかない「超硬ケース」のダイヤスターを発表しました。独特の、黒光りしたガッシリとした卵型のピカピカしたケースはラドーのアイコンとなりました。
我らが国産メーカーもこれに続きました。三角時計の記事で話したように、新しい物好きの三男坊は、やはり敏感に反応したようです。今日、紹介するのは、そのオリエント版の超硬ケースです。オリエントはクロノエースのノンスクラッチを69年に発表し、腕時計で初めてグッドデザイン・Gマークに選定されました。
この時計はクロノエースですが、グッドデザインのタイプと違い、文字盤にノンスクラッチの表記はありませんが、ウラブタに書かれています。こちらも、横長の楕円形でとてもグッドデザインな形状で、ズッシリしており、キズのないピカピカした輝きが、明らかにステンと違う印象を与えます。
正面からではわかりにくいですが、日付早送りのプッシュボタンがあります。
さらに、70年代のキーワードである、カラーグラデーション、カットガラスも採用しているのです。カットガラスは5面で横方向のみに入っています。角度があまりないので視認性は悪くありません。この時期のこういうCGタイプは、インデックスがやたらに高く、針が短いものが多いですが、この時計はちがいます。
針はびしっと縁まで届いていて、インデックスや針の形は非常に実用的な見やすいのです。ガラスのキズは惜しいですが、私の手に入れる時計はこういうのがふつうです。
Cal.42970は特筆することのない、この当時のオリエントのいつものタイプです。分解の様子はそのうち。。。
ちなみに、超硬合金とは、ビッカース硬さが1000以上の合金のことを言い、タングステンカーバイドは1100~1700、チタンカーバイドが1500~1700と言われます。比較としては、サファイヤガラスが2300、ステンレスが200以下、ダイヤモノドが7000~15000ということなので、いかに硬く、傷がつきにくいのかというのがイメージできます。
モース硬度とは、あるものでひっかいたときの傷のつきにくさを1~10の整数で表したもので、対応する標準物質が設定されています。7が石英、8がトパーズ、9がコランダム、だそうで、10がダイヤモンドです。オリエントの広告で「ダイヤ以外では傷つけらえない」と言われていたのもそのためですね。
古時計愛好家なら知っていますが、超硬合金のケース、傷はつきにくいのですが、割れやすいというのがミソです。割れたラドーのケースがジャンク品としてよく発見されます。ビッカース硬さが高くても、割れやすさの指標、靱性は高くないということでしょうね。
ところで、ちょっと面白い話がニュースになっていました。
eBayのデータを解析したところ、女性の出品者は男性に比べ儲けが悪いようです。
新品商品に限って言えば、どこで買っても同じはずなのに、出品者が女性の場合、落札額が20%減らしいです。
もちろん単なる統計値ですから、理由はわからないようです。女性の場合、「未使用」ではなく「良い状態です」などの前向きな記述があり、客観性に欠けるとおもわれるのかも、とか、ヤフオクよりも、値下げ交渉「Make Offer」の機会が多いですが、そこで、ナメられて買い叩かれるのかも、という話もありました。交渉のコメントで「女にはこの適正価格はわからんねえよ」なんて言われることもあるんだとか。
私なんか、出品者が女性の方が丁寧だった覚えがあるので、よくわかりませんし、ヤフオクはまた事情が違うかもしれませんね。
うーん、キングダイバー、、、風防社外品(全然ドームじゃないやつ)、ローター故障、内蓋欠品、7万円ちょっとかぁ~絶妙です。
このドームの純正風防が全然売ってないんですよ。自作できる方、ぜひ、日本に取り戻してほしい。国内転売でもいいからさ。