Citizen Water Resistant 150m チャレンジダイバー cal. 6001 (その1;分解編)

シチズン チャレンジダイバー cal. 6001 その1 分解編

昨日、ジブリの話をしたところなので、今日は、アドリア海の三種の国産ダイバー、最後のカーチスの時計を紹介します。
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シチズン チャレンジダイバー
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Water Resistant 150M
自動巻き
Cal.6001
21600回/時(6振動)
21石
1976年頃
クロコのブルーのカーチス号に乗って


チャレンジダイバーと言われる、シチズンのダイバーは、同じようなデザインで中身が違うものがいくつかあるようです。
私のところにやってきたコレは、65系キャリバーの、6001というものでした。赤枠、「60」が見えます↓
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ボロボロのジャンクで、秒針欠品。あけてみると、ヒゲゼンマイ欠品、ローターはずれ、カンヌキオサエ折れ、など瀕死の状態でした。
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65系(6500、6501、6000、6001)は
カスタム、セブンスター、ホーマーなどのペットネームでカットガラスがまばゆい70年代の自動巻きに搭載されたキャリバーです。小型で比較的薄型のムーブメントのため、色々なデザインになじみやすいのが特徴です。
このダイバーのガワには少し小型に見えます。スペーサーが太目でした。

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まず、ちょうどよい秒針探しから始めました。ダイバー系というのはなかなか部品が手に入りません。とくに、シチズンのチャレンジダイバーは、タマ数が少ないので、オリジナルの針はもちろん手に入りませんでした。
かといってebayなんかでピカピカのセイコー用か何かを合わせるのも不自然だったし
。なんとか、ガラ集めで、良さそうな秒針を手に入れました↑(写真が小さいけど)




さて、ムーブは満身創痍だったため、ガラ箱の6001からまるまる移植して、ワンポイントのオシャレが効いている、カレンダー(日車)だけ元のを使います。幸い、65系のジャンクは手に入りやすいです。
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右がガラ箱よりやってきた稼働品↑↓
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そのため、この先、バラして洗浄するのは、右の個体です。
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今回、最も大きな問題は、ローターを外す工具が無いということ。シチズンのこのころの自動巻きは、中央に見えるネジを外すには専用工具が必要なのです。
なかなか手に入らないし、自作する技術が無いので、今回は、むりやり、外さずに分解洗浄を試みました。乱暴ですねぇ。

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とりあえず、テンプを外しておきました。キャリバーナンバー6001が見えます。

ローターが付いているので、変ですが、続いて、外せるところから外します。角穴車、丸穴車。
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ここで、受けを外します。すべてを一枚で受けています。だから薄いのですが、イロイロとやりづらいです。
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輪列です。香箱の左側に続くのが自動巻き部分で、シンプルな構造の切替車タイプです。
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画面左側の減速車、切替車(クラッチ車)のあたりの自動巻関連を外して、香箱も三番、四番も外しました
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二番の受けを外したら、これで、表はだいたいおしまいです。順序としておかしいですが、いまさらアンクルをはずします。
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裏面に行きます。
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日車のオサエを外すと、こんな感じで、デイトのみでわりとシンプルな構造です。
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すっとんでいく小さなバネが無いのはありがたいです。
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巻き芯周りがキャシャなのが気になりますね。いかにも簡単に折れそうだ。
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これでだいたいオシマイ。
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そうそう、カレンダーは元のダイバーから回収しますので、コッチもばらします。
カンヌキオサエが折れています。その周りもさびています。
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このあと、ムーブメントの部品はベンジンで洗浄します。
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リューズの内側もきたないなー。
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そういえば、外装も、綺麗にしないといけません。

ホロテックの裏蓋外しの爪で両側からベゼルを浮かせて
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こうなったら、コジアケでぐるっと全周コジって外します↓
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おおー、このベゼルの裏側がきれいになると思うと気持ちが良い、というのはわかってもらえそうですね。
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このあと、ケースも洗浄しました。ガラスは何とか磨きましたが、、、



組立編は次回です。
今日はこんなところで。
読んでくれてありがとうございました。





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