SEIKO Speed Timer 6139-7020 その1:6139Aと6139Bの違い

スピードタイマーにぞっこんな今日この頃です。
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今日、紹介するのはこの個体です。以前紹介した6139Aの一つ目スピードタイマーに引き続いて分解掃除したヤツです。今日の時計コーナーでは何度か登場させました。
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セイコースピードタイマー
6139B
自動巻
21石
30分積算計
21600回/時(6振動)
1971年製
クロコダイル玉斑を着せて

ケースは独特の形で、Cラインともクッションとも言い難いようなヤツ。
そして、黒い文字盤にさわやかな青色のインダイアルがかっこいい!
インナーベゼルは回転します。カウントダウンで、55、50、45、、という目盛です。うーむ、便利なようでややこしいような、、。



●6139Aと6139B●
スピードタイマー1つ目の6139にはAとBの二種類があります。さらに、6139Bには21石と17石のものがあります。
以下、私の持っている時計と、他の方(とんぬらさん、本線さん)の写真を(勝手に)拝借して確認します(ごめんなさい)。

トンボ本によればスピードタイマー6139は、1969から79年頃まで作られていたようです。


6139A 
69年製、70年製、と思われる個体が3個ずつほど確認できました。最初期でしょうか。ペプシベゼルや、黒赤ベゼルがあります。
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一方で、このようなクッション型やC型にも、6139Aが搭載されていました。
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6139B 21石
私が持っているのは、みな同じようなタイプで、クッションのようなCラインのようなもの。71年、72年製と思われます。
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6139B 17石
Speed Timerの表示がない、chronograph表記のヤツは、輸出向けで石も減らしてあります。76年製を2つ確認しています。
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●パーツの違い●
組立の時にも話しますが、6139Aと6139Bでは微妙にパーツが異なっています。
6139Aは、秒クロノ車が銅色、6139Bは金色です。その他、微妙にクロノ受けの窓の形やクロノ関係のバネの形が違っています。
ウラブタを開けるとバネの形はすぐにわかります。

これが6139A
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これが6139B(17石)
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また、クロノ受けはこのようになっていて微妙に窓の切れ込みなどが異なります。
左が6139A、右が今回の6139B
(ちなみにAの穴石がないのは、私が採取したからですが)
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6139Bでは中間車が独立しています(右上)


特徴的なでっかいケースのペプシベゼルは6139Aで(これも例数が少ないですが、、)、まるっこいケースには6139AとBが混在しているということになります。どちらも21石。輸出向けは6139Bで石数を17に減らしている、ということでしょう。
輸出のほうが若干製造開始が遅かったのでしょうか。

個人的には、Aの方がパーツが組みやすかった気がします。単に前回、何度も修行したからかもしれませんが。



●6139B分解編●
ということで、6139Bを始めます。

以前の6139Aペプシベゼルの分解の途中でパーツを移植したいと思って分解したのです(結局、パーツ移植は不可能とわかり別のジャンク待ちになりましたが)

その時はペプシのせいで完全にアプセットで、分解の時の写真も状態の確認もほとんどなしです、、すくなくとも、不動でした。
そして、文字盤がこのような状況
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カビなんでしょうか、水で洗っても取れませんでした。
とにかくロディコでひたすらにこすって仕上げました。

とちゅうで、インデックスの付近での効率を上げようとして、
爪楊枝を導入したのが失敗でした。11時と1時付近ののインデックスのまわりに跡がついています。残念。チマチマとロディコだけで攻めるべきでした。
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あとは、分解の時は、香箱真のサビ
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二番車の歪み(だと思います)があった程度で、その他はとりあえず大丈夫でした。
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この写真ではわかりませんが、ザラマワシができないほどにおかしかった二番車。
パーツを別のジャンクから移植することにしました。


また、香箱は分解しました。こちらは巻きいれた後。
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こちらは、地板を洗浄し、さらにテンプの耐震装置を分解して洗い終わったところです。
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組立の様子は次回、「その2」につづきます。

今日はこんなところで。
おやすみなさい。

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