ぼんやり、ずーっと、トリチウムガス

今日、25日の時計は、T25表記のルミノックス3000/3900です。キャリバーはRonda515。
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北風が寒いので、ダウンを着こんだのですが、カラーリングだけは時計に合わせて。

ルミノックスのT25や古時計のT<25などの文字盤上の表記は、トリチウム放射線量が25マイクロキュリー(mCi)以下であることを示しています。トリチウム半減期が12.5年だから、25年光るという意味の25ではありません。私は最初、そうかと思いました。4と5の間に小さくT25の文字が見えます↓
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現在はラジウムトリチウムを針やインデックスに塗るかわりにルミノーバなどの蓄光が使われますが、トリチウムガスを封じ込めた管を針やインデックスに使っている特殊な時計メーカーがいくつかあります。このルミノックスか、トレーサー、ボールウォッチです。

夜光塗料として用いていた昔の時計と違い、明るく、長持ちするようになったのです。もちろんトリチウム管の扱いには厳重な管理が求められます。
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テープで裏から管を留めているようです↓簡単にはがれそうだけど、大丈夫かな。
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私は、ジャンクの息絶えたトリチウム夜光や、最近の普通のルミブライトに慣れているのでマイクロガスライトのインデックスとはどんなもんか、と気になっていました。
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案の定、うすっ暗いです。広告ではブラックライトで光らせてビカビカに光らせてアピールされますが実際に暗闇で見るとこの程度なんですよね。
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この間、ボールの時計を見ていたら、ブラックライトを持って店員が近づいてきたので、試しに手で覆って暗くして見てもいいですかって聞いたら大変困惑していました。そりゃそうか。ゴメン。ルミノックスとトレーサーはmbマイクロテック社が作っているもので、ボールはひょっとして違うのかなと思ったもんですから。

でも、基本的には同じなのかな。明るさについてもルミノックスもボールも同じですね↓


でも、暗闇では、ボワーっとではありますが、たしかに針がしっかり光っています。うまく撮れなかったもんで、実は完全な暗闇ではありません。数字まで見えちゃってます。
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魅力は、ルミノバのような明るさではなく、「持続的に明るい」という点です。
↓ルミノバと明るさを合わせて写真を並べているので、本当は圧倒的にルミノバの方が明るいんだけど、匹敵するぐらい明るく見える。あくまで、何時間たっても光が弱まらない、ということを伝えたいだけなんです、メーカーも編集部も。
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確かに電車で袖の下に合った時計が駅に降りて真っ暗な道を帰るときに蓄光の針がほとんど光っていないことがあります。ルミノックスならいつでも安心です。
実際、そんなに真っ暗でもないし必要ないんだけど、やっぱりこういう時計も面白いです。


25以下と言うのが日本専用という言われ方を見かけます。ISOでもIAEAでも基準としては25mCiになっていますが、国によって独自の基準があり多少異なるというだけです。T25表記のないルミノックスならものすごい明るいかと言えばそうではないみたいです。

ルミノックスの紹介を簡単に。色々なシリーズがあって把握できていませんが、一番ベーシックなタイプだと思います。サイズはちょっと小さ目で回転ベゼルの径が39ミリです。

ミリタリーオタクは、にたような時計でも、本格的なトレーサーを好むと思います。裏蓋にはUnder 25の刻印もある。
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ルミノックスは裏蓋のミルスペックはありません。文字盤にカジュアルな自社ロゴが入っている、ミリタリー風ファッション時計。
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手紙って言われてもね。


やけに高額で、色々、意見が飛び交うルミノックスですが、このデザインが好きなので欲しかったのです。ジャンクなのでまあまあ適正価格。ファイブ実験室に、楽しいミリタリー時計の記事があります。この手の時計を検討中の人は必読です。

私のジャンクは、ガラスに傷が有ったり、針が取れていたり、歯車が一つ破損していたので、いろいろ試してみました。
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とりあえず、Ronda515には、針高さの違いで1,2,6の3種類あって、ルミノックスが乗せている「6」というやつは普通には手に入らないということがわかりました。しかも、この部分は、全部分解しないと交換できないので厄介。「6」の完成型ムーブがヤフオクで売られていることもありますが、それなりの価格です。分解の様子はそのうち。。。

ジャンクで、ベルトは無かったので、黒のワニ革を合わせています。ロゴマークの赤に合わせて赤いステッチに台座付きのおおげさなストラップで、時計の存在感に対抗できているように思います。
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ミリタリーベースの時計で、軽くて丈夫(だと言われる)ケースも長所でしょう。かっこいいデザインでトリチウムガスの針を見られる。
なんだかんだでけっこう楽しい時計です。
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今日は、こんなところで。読んでくれてありがとうございました。
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