受け継がれる国鉄時計のグッドデザイン

今日、19日の時計は、19セイコー、懐中時計です。
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ジーパンの内側のポケットは、懐中時計を入れるためと、猫仙人の友達さんのブログで読んだので↓

試してみました。ちょっとリューズを出してみましたが、たしかにピッタリ入る大きさだったのです。どっちにしても、紐がないから持ち出すのはちょっとおっかないですね。レザーで作りたいです。今日もおっかなびっくりでした。
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19セイコーは、昭和4年に初の国産「鉄道時計」として採用された懐中時計です。それ以前はゼニスやウォルサムが使われており、ついにセイコーが舶来品と肩を並べたことを示す記念すべき懐中時計と言われています。
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実際には、ゼニスのムーブを参考に作られたものらしいです。一見の華やかさはありませんが、とてもしっかりしたムーブメントです。ムーブメント径がほぼ19リーニュ(19型)であったために19セイコーと呼ばれるようになりました。リーニュはスイスの単位ですが、時計に関してはこの単位が有名です。私がいじっているメンズの古い腕時計だと10~11ぐらいが一般的です。
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19セイコーは、少しずつ進化しながら長い間作られてきた機械で、その血は今の鉄道時計にもつながっています。古いものでも社名の刻印はSEIKOSHAからSEIKOに変わっていたり、石の数が7石から、15石のものも作られたり。針は青焼きから黒になったり。また、鉄道時計だけに、Second settingと表記されたハック機能を持つようになりました。第二次大戦中には軍用としても採用されました。また、スモセコだった機械もセンターセコンドの中三針になり、70年代には機械式からクォーツになりました。
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現在、鉄道時計としてJRが使用しているSVBR003も、ムーブメントの大きさはずっと小さいクォーツだけれど、ガワの大きさは19セイコーと同じサイズです。デザインも昔とほとんど変わらず、見やすい全アラビア数字です。一世代前のSVBR001が「2013年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞しています。さすが、これらの最新の鉄道時計は、10年電池のCal.7C21でJIS2種の強化耐磁16000A/mというプロっぽいスペックです(年差だったら更によかったけど)
運転室でもちゃんとドックみたいな置き場があって、ちいさなランプがつくみたいです。ついつい、撮影しちゃいましたよ。
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ところで、19セイコーを紹介したくせに、情けないことに、私のこの時計はガッチャです。ジャンク品・不動にて手に入れたものです。文字板には9119の記載(後期のものでしょう。実際、この機械と9119は別の機械で、パーツも違います)、SecondSettingとありますが、ハック機能がありません。
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古い機械のようで、SEIKOSHAの刻印で、リューズが巻真と離れるタイプです。最初、どうやって抜くのかと苦労しましたが、ずいぶん前にやったアンティークの腕時計と同じだとわかりました。
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ウラオサエのあたりも非常に特徴的で、こんな機構なんだなぁと勉強になりました。懐中をいつもやる人には難しくもないのでしょうが。この部品は、ネットで調べたら、軍用の「飛行時計」の分解写真で同じものを見つけたぐらいで、それ以外はあまり見かけませんでした。ちょっと珍しいのかしらと思いながらも時計単体としてみれば価値は低いでしょう。ガッチャとして生かすより、必要な人にパーツ取りとして献上するほうがいいのかもしれません。
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コレ、軽量スプーンみたいな天秤みたいなパーツ↑


それでも、自分でいじったもので愛着がありますので、時々ネジを巻いては、その響きに癒されています。軍用時計もそうですが、実用を追及すると素晴らしいデザインになるんでしょうか。
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スペード型の針、全アラビア数字、スモセコ、シンプルな白文字盤。大好きな顔つきです。懐中のジャンクは、まだ比較的、お手頃価格で手に入りますが、それでも、19セイコーは有名だし、マニアの人もいるようです。。。おかげさまで懐中の泥沼には今のところ足を踏み入れていません。
まず、腕時計の鉄道時計、シチズンのホーマーを復活させるほうが先かな。
アレも魅力的です実に。


今日はこんなところで。
読んでくれてありがとうございました。
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