アンティーク感の漂うエニカ3針です。
前回の続きで組立編です。大した問題は起きなかったのですが、けっこう苦労しました。久しぶりにやったからかな、、。
部品はいつものようにハケや超音波で洗いまして、今回はゼンマイは取り出しませんでした。入れた状態で軽く洗い、香箱真も洗いました。
メービス8200を入れて、フタを閉じます。
組み立てていきます。
地板に二番車と香箱をセットし、受けをかぶせます。
忘れないうちに日の裏側に行って巻き芯周りをやっておきます。
オシドリのピンを入れ忘れていて、再分解、という失敗をよくやってしまうので、、。ジャンクから入れたカンヌキオサエを投入!
表に戻って、輪列。ピンボケですが、AR1010の刻印が見えます。
受けをつけて、だいたい完成。このあとアンクル、テンプを付けます。
例の、ネジのミゾが浅くて、外すのにすいずん苦労したやつらです。焦って滑ったりして、かえって笑わせてしまわないように、慎重にしめました。
最近は、せっかくタイムグラファーを買ったので、ケースに入れるまえに様子を見ておこう、と思うようになりました。なにか大きな問題なんかあるかもしれないので。
振り角が220でちょっと元気がないですよね、、先日も記事にしましたが。
まぁ。200を切っていないし、あまりにもひどいビートエラーでもないので、ケーシングしよう。
針を入れてから。
そうそう、防水性ゼロのこのキカイ、ガワ閉め機なんか使わなくても、簡単に手でパキっと閉まるのです。開けるときはさすがにコジアケが必要でしたが
さて、つぎに、リューズを入れなおそうと思って、オシドリのネジを回します↓
あれ、、おかしい、リューズがスッポぬけるぞ!!
デター!!!あれですよ、オシドリがポンとなって、ガチャっとなって、ズーン、のあの状態。
せっかく針を入れたのに、また文字盤を外してやり直しです。
オシドリピンは、ツマヨウジで押しこむタイプより、このようにネジ式のほうがこのトラブルが起こりにくいのではないか、と思うのですが、、
回しすぎているのでしょうか。
そういえば、組み立てるときもなんだかうまくネジが入っていかずに苦労しました。その時に、奥までネジを回せていなかったのか??
とにかく、たかだかこいつのせいで苦労しました。
気を取り直して、針を入れなおします。
これで磁気抜きをして、完了。
と、思ったら、ここからさらなる苦労が、、。
なぜか、さっきより大分状態が悪くなっているのです。ゼンマイをいっぱいに巻き上げているのに164°ですって、ビートエラーも0.5に上がっている、、
なんだなんだ!!
おいおい。ここからは焦っているので画像がありません。
よーくテンプの動きをみると、ものすごい弱弱しい、、
そのうち、164どころか、計測不能に、、。
こりゃあ絶対おかしいぞ、なんなんだよ、モウ。
再度、分解です。
テンプをもう一度洗ってみたり、アンクルを外したり、いろいろやっていると、テンプの受けあたりに、ちいさなちいさな透明な繊維状のものを発見!
(イメージ図)
なんじゃこりゃ、途中で混入したんだなぁ。まずはもっと部屋の掃除をしよう、と反省しながら、組み立てなおします。
いやあ、よかったよかった。と胸をなでおろしました。分解前よりもだいぶ良くなりました。
久しぶりだったので、あまりトラブルのなさそうな3針カレンダーなしを選んだのですが、それなりに失敗をして、時間がかかってしまいました。
文字盤、もうちょっときれいにすればよかったかしら。と思いながら、まぁいいか。味があるということで。土星にはカビすら生息していないでしょう。
ストラップは、以前、シチズンジェットのために作った、裏面を鮮やかなオレンジのブッテーロで仕立てたものです。シンプルですが、ちょっとばかりカジュアルになった感じです。
今回はまさかの繊維混入が一番大変でしたが、ネジの頭や、ネジ式のオシドリピンにも少々、苦労しました。
そんなわけで、最後は、つげ義春の名作で締めくくりましょう。
年代的にはこのエニカより新しいマンガでしょうか。久しぶりに読んだら、ひきこまれました、この世界。もちろん手塚治虫の流れをくむトキワ荘グループの愛好家ですが、ガロの作家もやはり、無視できません。
今日は、こんなところで。
読んでくれてありがとうございました。
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